日本学術振興会

所長ごあいさつ

photo: Director Ohno
このたび、佐藤勝彦前所長の後任として、学術システム研究センターの所長に就任いたしました大野弘幸です。どうぞよろしくお願い申し上げます。

日本学術振興会が実施しております競争的研究資金、とりわけ科学研究費の効果を最大限に引き出すため、厳正で、透明性の高い評価システムの確立と、研究経歴のある者が課題の選定から評価、フォローアップまで一貫して責任をもちうるプログラムオフィサー制度が必要である、との総合科学技術会議(当時)の提言等を踏まえ、平成15年7月に学術システム研究センターが設立されました。

現在、本センターは、ピア・レビューの根幹であるより良い審査制度の検討を行うことを業務の根本に据えております。本センターは、研究機関に籍を置く第一線の研究者で構成されている点が特徴で、「ファンディングエージェンシーとしての振興会」と「研究者コミュニティー」とを結びつける役割を担っております。直接的な審査や採択の判断には関わりませんが、実際に研究に携わっている視点から科学研究費助成事業や特別研究員事業等において、審査委員候補者案の作成や審査会への出席、審査の実施状況の分析・検証等、振興会の事業の実施に直接関与しております。さらには最新の学術研究の動向をも考慮して事業運営に反映させるために、さまざまな活動を行っております。

今後も、学術システム研究センターは、科学研究費助成事業(科研費)審査システム改革2018のフォローアップ等、科研費の審査制度の不断の改革へ積極的に取り組んで参ります。学術の次世代を担う若手研究者の養成という大きな課題にも真摯に向き合い、我が国の学術研究のさらなる発展と、研究者支援のために力を尽くして参りますので、皆様方の一層のご理解・ご支援、さらにはご協力をお願い申し上げます。
 
 
令和2年4月