日本学術振興会

制度概要

制度骨子

目的

 「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」は、日本全体の研究力を向上させ、新たな価値創造を促進していくために、大学ファンドによる国際卓越研究大学への支援と並行して行う事業です。地域の中核大学や研究の特定分野に強みを持つ大学が、その強みや特色のある研究力を核とした戦略的経営の下、他大学との連携等を図りつつ、研究活動の国際展開や社会実装の加速等により研究力強化を図る環境整備を支援することにより、我が国全体の研究力の発展を牽引する研究大学群の形成を推進することを目的としています。

支援対象

 支援対象は国公私立大学です。提案大学としての本事業への申請は、1大学当たり1件とし、他機関とともに申請する場合には、以下の①提案大学に、②連携機関を加えるものとします。

①提案大学:強みや特色ある研究や社会実装の研究拠点等を有する国公私立大学のうち、研究力の向上戦略を構築した上で、全学としてリソースを投下する大学
②連携機関
  • 連携大学:大学が有する強みを活かして、提案大学の研究力の向上戦略に関連して、提案大学との組織的な連携を図りながら、本事業の経費を活用の上、研究力の強化を図る国公私立大学(大学共同利用機関を含む)
  • 参画機関:本事業の経費の配分対象ではないが、提案大学と連携して活動を行う、研究力の強化に有効な大学等

支援経費

提案大学が策定した研究力の向上戦略の実現に必要な経費(1件当たり最大55億円程度)とします。

(A)戦略的実行経費:最大25億円程度/件
(研究開発の企画・実行、技術支援等を行う専門人材の人件費、研究者人件費、旅費、謝金、調査費、その他研究力の向上戦略の実行に必要な経費)
(B)研究設備等整備経費:最大30億円程度/件
(研究機器購入費、研究機器購入に伴う設置経費、研究・事務DX(デジタルトランスフォーメーション)や研究機器共用の推進を含む研究環境の高度化に向けて必要となる環境整備費、その他研究力向上に係る研究設備の整備及びその付帯事務経費等)

事業期間

事業期間は5年間です。

採択件数

事業全体で最終的に最大25件程度です。
(令和6年度以降の公募については、令和5年度の公募及び伴走支援の状況等や国際卓越研究大学制度の審査状況及び採択結果等も踏まえて、文部科学省との事前協議の上、柔軟に事業設計を行います。)

審査方法等

  • 選定に係る審査は、日本学術振興会が設置する有識者による「地域中核・特色ある研究大学の振興に係る事業推進委員会」において行います。
  • 審査は原則、書面(一次審査)及びヒアリング(二次審査)により実施します。
  • 一次審査では「研究力の向上戦略」、「研究力向上計画」、「資金計画」及び「事業概要図」に基づき審査します。
  • 二次審査において、必要に応じてサイトビジットによる意見交換等を行う場合があります。

伴走支援・進捗管理

  • 文部科学省及び日本学術振興会は、我が国の研究力の向上の実現に向け、採択大学の戦略の実現に向けて伴走支援を行い、大学とともに取組を進めるものとします。また、それに当たって必要な進捗管理・評価も適切に実施します。
  • 日本学術振興会は、プログラム・ディレクター及びプログラム・オフィサー等(PD等)を選定し、当該PD等による大学との対話を行いながら、進捗管理と研究力向上のために必要な指導・助言を展開します。
  • 事業期間3年度目を目途に中間評価を行い、その結果を踏まえて4年度目以降の助成をすることとします。また、事業期間5年度目を目途にとりまとめの評価を行います。