日本学術振興会

外国人特別研究員事業(戦略的プログラム)

スイスからの受入れ(ETH Zurichからの推薦)
事業概要

令和4(2022)年度をもって、募集を終了しました。

1.趣旨

大学院博士課程レベルを中心に、スイスから若手外国人研究者を戦略的に我が国に招へいし、日本人研究者との研究協力関係を構築することを目的とした事業です。本事業は、スイス政府(事業の実施機関は、スイス政府からの委託を受けたスイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETH Zurich))との協力により実施されます。

2.対象分野

人文・社会科学及び自然科学にわたる全分野。

3.申請資格

(1) スイス国内の大学、公的研究機関に所属する大学院博士課程の者で、ETH Zurichが本会に推薦をする者。特例として修士課程在籍者、ポスドクも含むことがある。
(2) 事前に日本側受入研究者から受入承諾を得ている者。
※ 日本国籍の者は、対象外とします。
※ 過去に外国人特別研究員(一般、定着促進、欧米短期、戦略的プログラム)に採用された外国人研究者については、対象外とします。
※ 本会では、受入研究者の紹介は行いません。

4.受入研究者、受入機関の要件

採用時及び採用期間において、下記(1)及び(2)を満たす者。
(1) 科学研究費補助金取扱規程(文部省告示)第2条に規定される研究機関(※)に所属し、科学研究費助成事業の応募資格を持ち、外国人研究者の受入を希望する者。
(2) 常勤の研究者であること。ただし、常勤でない研究者であっても、常勤の研究者と同様に、採用期間中継続して、研究環境(研究室・設備・人員)の整備等を含め、本事業を責任を持って遂行できると受入研究機関において判断する場合には、申請可能とする。

(※)科学研究費補助金取扱規程(文部省告示)第2条に規定される研究機関
大学及び大学共同利用機関
文部科学省の施設等機関のうち学術研究を行うもの
高等専門学校
文部科学大臣が指定する機関

5.採用予定数

42人月以内/年度

6.採用期間および来日時期

(1) 採用期間は、3か月以上6か月以内とします。
(2) 来日(研究開始)する日は、当該年度中とします。

7.本会支給経費(予定)

(1) 滞在費 月額 220,000円
(2) 渡航費 国際航空券で支給します(本会の規定によります)。
(3) 海外旅行保険

8.受入研究者、外国人特別研究員及び受入研究機関の義務

受入研究者、候補者(招へいする外国人特別研究員)及び受入研究機関は、以下の(1)~(10)に留意の上、申請及び採用後の手続きを行ってください。採用後は「外国人研究者招へい事業諸手続の手引」の記載事項を遵守してください。記載事項を遵守しなかった場合、外国人研究者採用の取消し、支給経費の停止(国際航空券の支給停止を含むを含む支給済みの経費の返還要求を含む、所定の措置を講ずることとします。

(1) 受入研究者は、候補者(招へいする外国人特別研究員)の来日後の円滑な研究遂行を可能にするため、受入体制(研究室での受入条件、受入れにあたっての身分等)を十分告知し、その合意を得たうえで申請すること。
(2) 受入研究者は、受入研究機関の事務担当者の協力を得て、候補者(招へいする外国人特別研究員)が受入研究機関において滞りなく共同研究等の研究活動が遂行できるよう、必要な受入体制を整えること。また候補者(招へいする外国人特別研究員)の来日前に必要な手続き(査証の申請手続きを含む)及び宿舎の確保その他、日本での生活に必要な事柄について助言を行うこと。
(3) 受入研究者は候補者(招へいする外国人特別研究員)に対し、採用期間中すべての人権侵害行為(人種差別、性差別、セクシャルハラスメント、アカデミックハラスメント、パワーハラスメント、職権乱用、ネグレクト等)を行ってはならないことはもちろん、行ったと受け取られないよう特に言動を慎まなければならない。万が一、非違行為があり、受入研究機関が定める処分を受けた場合は、処分の日以後5年間は本事業に申請することができません。
(4) 候補者(招へいする外国人特別研究員)は、採用期間中、受入研究機関の内外を問わず、すべての人権侵害行為(人種差別、性差別、セクシャルハラスメント、アカデミックハラスメント、パワーハラスメント、職権乱用、ネグレクト等)を行ってはならない。
(5) 候補者(招へいする外国人特別研究員)は、採用期間中、原則として継続的に日本に滞在し、報酬の有無にかかわらず他の業務に従事せず、受入研究機関において本プログラムに係る研究活動に専念すること。
(6) 受入研究者及び候補者(招へいする外国人特別研究員)は、研究活動の不正行為(研究成果の捏造、改ざん等)及び研究費の不正使用(研究費の私的使用、目的外使用等)を行わないように、本会及び受入研究機関の定めるルールに従い研究活動を行うこと。
(7) 受入研究者及び候補者(招へいする外国人特別研究員)は、採用期間終了後の本会が指定する期日までに別に定める様式によって報告書を提出すること。
(8) 本事業により講演等を行う場合には、本会の招へい事業である旨を明示すること。
(9) 受入研究機関は、受入研究者及び候補者(招へいする外国人特別研究員)に対し、研究活動の不正行為(研究成果の捏造、改ざん等)及び研究費の不正使用(研究費の私的使用、目的外使用等)が行われることがないように、本会及び当該機関の定めるルール(不正行為・不正使用を行った場合のペナルティを含む)を告知し、遵守させること。
(10) 受入研究機関は、候補者(招へいする外国人特別研究員)の受入れにあたり第一義的な責任を有しており、受入れにあたっては人権侵害行為、研究活動の不正行為及び研究費の不正使用等の防止について積極的に取り組み、また問題が生じた場合はその解決に努めること。

9.個人情報の取扱い等

申請書類に含まれる個人情報については、「独立行政法人等の保有する個人情報の保護に関する法律」及び本会の「保有個人情報等保護規程」に基づき厳重に管理し、日本学術振興会の業務遂行のみに利用(データの電算処理及び管理を外部の民間企業等に委託して行わせるための個人情報の提供を含む)します。
なお、採用された場合は、候補者(招へいする外国人研究者)の氏名、国籍、職名、研究機関名、研究課題名、採用期間、研究に従事する機関名、申請者(受入研究者)の氏名、職名及び研究報告書等を、本会のウェブサイト等において公開するほか、関係機関へ周知することがあります。 特に、EUを含む欧州経済領域所在の研究者が含まれる場合は、「GDPR(General Data Protection Regulation:一般データ保護規則)」に沿い、上記取扱いについて当該研究者の同意を得てください。 GDPRの詳細に関しては、下記のウェブサイト等を参考にしてください。
個人情報保護委員会 https://www.ppc.go.jp/

10.その他の注意事項

(1) 本会は、申請の内容に虚偽、他人の申請書からの転用その他不正な記載があると判断した場合は、支援の対象としません。外国人特別研究員が採用された後に、同様の記載が発見された場合は、採用の取消しを含む所定の措置を講ずることとします。
(2) 本会は、軍事目的の研究を支援しません。
(3) 安全保障貿易管理については、日本では、外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号)(以下「外為法」という。)に基づき輸出規制(※)が行われています。したがって、外為法で規制されている貨物や技術を輸出(提供)しようとする場合は、原則として、経済産業大臣の許可を受ける必要があります。外為法をはじめ、国の法令・指針・通達等を遵守してください。関係法令・指針等に違反し、研究を実施した場合には、法令上の処分・罰則に加えて、研究費の配分の停止や、研究費の配分決定を取り消すことがあります。
申請手続

1.申請

本事業では、ETH Zurichからの推薦に基づき外国人研究者を採用します。候補者の募集、申請受付は、ETH Zurichにて行います。詳細は、ETH ZurichのWebサイト(後日更新)をご覧いただくか、ETHの本事業担当者(Ms.Elise Nardin, a program manager for ETH Global)にメールにてお問い合わせください(elise.nardinatsl.ethz.ch)。

2.選考結果の通知

申請者に対して、ETH Zurichを通じて選考結果を通知します。また、本会理事長から受入研究機関長宛に、当該機関への受入を希望している申請者の選考結果を通知します。

3.スケジュール  (年度により前後する場合があります)

時期

内容

4月

ETH Zurichにて公募の発表

6月

ETH Zurichにて申請受付締め切り

6月下旬~9月

ETH Zurichにて審査、候補者を本会に推薦
候補者から希望のあった各受入研究機関に対し、候補者受入れの可否について本会から照会

10月

選考結果の通知

~翌年3月31日

採用者の来日、研究開始


〔流れ図〕
流れ図

① ETH Zurichにおける若手研究者の募集、選考。
② ETH Zurichから本会へ候補者を推薦。
③ 候補者から希望のあった受入研究機関に対し、受入れの可否について本会から照会。
④ 本会からの受入照会に対し、受入研究機関が回答。
⑤ 本会より、採用者とその受入研究機関に対して、採用決定通知。(採用者には、ETH Zurichを通じて通知。)
⑥ 必要書類の本会への提出、採用者への経費の支払等、各種手続。