学振トピックス
JSPS Topics酷暑時代の建設を支える産学の対話 ―「学術の社会的連携・協力の推進事業」のご紹介
公開日:2026年7月31日
近年、全国的に猛暑日が増加しており、夏場の建設現場では、コンクリートの品質確保が大きな課題となっています。
こうした社会課題の解決に向けた産学の連携を支えているのが、日本学術振興会(JSPS)の「学術の社会的連携・協力の推進事業」(通称:産学協力事業)です。化学メーカー、建設会社、大学等の研究者・技術者は、本事業を通じて分野や組織の垣根を越えた対話を重ね、新たな技術開発やガイドラインの整備につなげました。
令和9(2027)年度公募が始まった本事業について、こうした産学の対話から生まれた成果事例とともにご紹介します。
こうした社会課題の解決に向けた産学の連携を支えているのが、日本学術振興会(JSPS)の「学術の社会的連携・協力の推進事業」(通称:産学協力事業)です。化学メーカー、建設会社、大学等の研究者・技術者は、本事業を通じて分野や組織の垣根を越えた対話を重ね、新たな技術開発やガイドラインの整備につなげました。
令和9(2027)年度公募が始まった本事業について、こうした産学の対話から生まれた成果事例とともにご紹介します。
JSPSの産学協力事業では、産業界と学界の研究者が継続的に交流し、それぞれの知見を持ち寄りながら研究や技術開発につながる議論や情報交換を続けています。
その一つである「R072持続可能なインフラのための次世代建設材料の創成委員会」では、その前身の委員会時代を含め、持続可能なインフラの実現に向けて、土木・建築・化学分野の研究者や技術者が集まり、シンポジウムや勉強会などを通じた交流を続けています。
委員会で議論されていた課題の一つが、近年の酷暑への対応でした。高温環境ではコンクリートの品質が低下しやすく、土木・建築工事における大きな課題となっています。
この課題に対し、産学それぞれが役割を分担して取り組みました。
これらの取り組みにより、「暑中コンクリートの計画・設計・施工・施工指針(案)」などのガイドラインが整備され、酷暑期でも品質を確保しながらコンクリート工事を行えるようになりました。
これは、産学が継続的な対話を重ね、それぞれの強みを生かして社会課題の解決につなげた事例の一つです。
その一つである「R072持続可能なインフラのための次世代建設材料の創成委員会」では、その前身の委員会時代を含め、持続可能なインフラの実現に向けて、土木・建築・化学分野の研究者や技術者が集まり、シンポジウムや勉強会などを通じた交流を続けています。
委員会で議論されていた課題の一つが、近年の酷暑への対応でした。高温環境ではコンクリートの品質が低下しやすく、土木・建築工事における大きな課題となっています。
この課題に対し、産学それぞれが役割を分担して取り組みました。
- 化学メーカーが特殊混和剤を開発
- 建設会社が工事現場で有効性を検証
- 大学等の研究者が中心となりガイドラインを作成
これらの取り組みにより、「暑中コンクリートの計画・設計・施工・施工指針(案)」などのガイドラインが整備され、酷暑期でも品質を確保しながらコンクリート工事を行えるようになりました。
これは、産学が継続的な対話を重ね、それぞれの強みを生かして社会課題の解決につなげた事例の一つです。
「R072持続可能なインフラのための次世代建設材料の創成委員会」の活動(能登半島の復興現場見学)※(左)と、委員会での議論をもとに整備されたガイドライン(右)
産学協力事業には、学界と産業界が連携し、新たな研究の方向性を検討する「産学協力委員会」と、産学連携の機運を醸成して「産学協力委員会」への発展が期待される「萌芽グループ」の2つの枠組みがあります。現在は16の産学協力委員会が活動しています。
委員会では、研究会やシンポジウムに加え、異分野の研究者によるパネルディスカッションや研究開発現場の見学会など、多様な活動が行われています。
委員会では、研究会やシンポジウムに加え、異分野の研究者によるパネルディスカッションや研究開発現場の見学会など、多様な活動が行われています。
キックオフシンポジウムの様子(R051メタロミクス委員会)※
研究会の様子(R055カーボンニュートラルのための先進セラミックス委員会)※
シンポジウムの様子(R062メタマテリアル委員会)※
研究機関の設備見学の様子(R071革新的薄膜界面委員会)※
※各委員会の活動風景の写真は前身の委員会時代のものを含みます。
参加者からは、
といった声が寄せられています。こうした継続的な交流から共同研究が始まり、研究費の獲得や製品開発、事業化へと発展した例も少なくありません。
- 産業界の技術課題や社会ニーズを知り、研究成果の社会実装を考える機会になる
- 大学や公的研究機関の最新の研究成果や技術シーズを把握できる
- 分野や組織を越えた人的ネットワークが広がる
- クローズドな環境だからこそ率直で踏み込んだ議論ができる
- 委員会に日本学術振興会の名を冠することで、参加について理解を得やすく、産学の多様な分野・業種から様々な参加者を呼び込める
といった声が寄せられています。こうした継続的な交流から共同研究が始まり、研究費の獲得や製品開発、事業化へと発展した例も少なくありません。
JSPSの産学協力事業は、昭和8(1933)年から続く事業です。産業界と学界の研究者・技術者等が組織や分野の垣根を越えて集い、10年後、20年後の社会を見据えながら議論を重ねています。
「ああでもない、こうでもない」と自由に意見を交わす中で、新しい研究テーマや技術の芽が生まれ、人と人とのつながりが育まれていきます。こうした対話の積み重ねが、新たな研究や技術、そして社会課題の解決へとつながっています。
「ああでもない、こうでもない」と自由に意見を交わす中で、新しい研究テーマや技術の芽が生まれ、人と人とのつながりが育まれていきます。こうした対話の積み重ねが、新たな研究や技術、そして社会課題の解決へとつながっています。
現在、JSPSでは令和9(2027)年度の産学協力事業の募集を行っています。研究の芽を育てる「対話の場」を構築することで組織や分野を越えて研究者・技術者等と交流したい方、新たな研究テーマや技術シーズの可能性を探りたい方は、ぜひご応募ください。
産学協力事業は、未来につながる研究と新たな出会いを支える場として、多くの皆さまの参加をお待ちしています。
産学協力事業は、未来につながる研究と新たな出会いを支える場として、多くの皆さまの参加をお待ちしています。
最新情報を発信していきます。ぜひフォローをお願いします。