日本学術振興会

日本学術振興会育志賞の概要

-優秀な大学院博士課程学生の顕彰・支援-

趣旨

 平成21年、上皇陛下の天皇御即位20年に当たり、日本学術振興会は、社会的に厳しい経済環境の中で、勉学や研究に励んでいる若手研究者を支援・奨励するための事業の資として、上皇陛下から御下賜金を賜りました。
 このような陛下のお気持ちを受けて、本会では、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な大学院博士課程学生を顕彰することで、その勉学及び研究意欲を高め、若手研究者の養成を図ることを目的として、平成22年度に「日本学術振興会 育志賞」を創設しました。

対象分野

人文学、社会科学及び自然科学にわたる全分野

対象者

以下の①②の条件を満たす者を対象とします。
 なお、推薦に当たっては、論文等の業績のみにとらわれず、将来、我が国の学術研究の発展に寄与することが期待される優秀な者、経済的に困難な状況や研究施設が必ずしも十分ではない等の厳しい研究環境の下でも創意工夫を凝らして主体的に研究を進めている者など多様な観点から推薦願います。

①     我が国の大学院博士課程学生(海外からの留学生を含む)であって、当該年度の4⽉1⽇において34歳未満の者で、当該年度の5⽉1⽇において次の1)から4)のいずれかに該当する者(5月1日に休学中の者の扱いについては、※参照)
1)区分制の博士後期課程に在学する者
2)一貫制の博士課程3年次以上の年次に在学する者
3)後期3年のみの博士課程に在学する者
4)医学、歯学、薬学又は獣医学系の4年制博士課程に在学する者

※    5月1日に休学中の者については、11月1日までに復学を予定している場合には、推薦できます。この場合は、当該年度の11月1日において、1)から4)のいずれかに該当する必要があります。

②     大学院における学業成績が優秀であり、豊かな人間性を備え、意欲的かつ主体的に勉学及び研究活動に取り組んでいる者

推薦権者

1)我が国の大学の長(大学長推薦)
推薦数:人社系、理工系、生物系各2名、その他に分野を問わず2名の計8名まで
※ただし各カテゴリの推薦が男性のみの場合は各1名まで

2)我が国の学術団体(日本学術会議協力学術研究団体に限る)の長(学会長推薦)
推薦数:2名まで
※ただし推薦が男性のみの場合は各1名まで
※自薦・個人推薦は受付けません。

授賞等

 授賞総数は毎年度16名程度とし、受賞者には賞状、賞牌及び副賞として学業奨励金110万円を贈呈します。
 受賞者は、希望により、所定の申請手続きを経た場合、受賞の翌年度から特別研究員等に採用され、研究奨励金等が支給されます。採用は、翌年度の4月1日の在学年次、学位の取得状況等に応じた採用区分の特別研究員又は外国人特別研究員となります。
 既に特別研究員-DCとして採用されている受賞者についても、希望により前記と同様の扱いを受けることが可能です。なお、特別研究員-PDとして採用内定されている受賞者は、育志賞受賞者としての特別研究員-PD採用の対象とはなりません。詳細については、受賞者に対して別途お知らせします。
 特別研究員又は外国人特別研究員への採用に当たっては、原則として他のフェローシップ、研究費の助成等を受給することはできません。また、定められた規則等を遵守していただきます。詳細は、当該事業募集要項・採用後の諸手続きの手引き等をご確認ください。