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日本学術振興会賞

秋篠宮皇嗣殿下から受賞者に対するお祝いのことば

受賞者の皆様

  第18回日本学術振興会賞を受賞された皆様、ならびにその中から日本学士院学術奨励賞を受賞された皆様に心からお祝いを申し上げます。

  年明けから、一時収まっていたCOVID-19の感染者数が再び増加したことにより、本年も昨年に引き続き授賞式が開催されないことになりました。今年は受賞された方々とお目にかかり、それぞれの研究についてお話を伺うことができるのではないかと期待しておりましたので、皆様にお目にかかれないことを誠に残念に思います。

  さて、昨年は、日本出身で、米国プリンストン大学で研究をされている眞鍋淑郎博士が、気候の物理的モデリング、気候変動の定量化、地球温暖化の確実な予測により、ノーベル物理学賞を共同受賞されるという、大変喜ばしいことがありました。

  その眞鍋博士は、受賞者発表直後のインタビューで、今回の受賞につながった研究が、もとは好奇心からスタートしたこと、そして本当に面白い研究は好奇心から出た研究だという主旨のことを語っておられました。この言葉のとおり、学術研究は研究者の知的好奇心と自由な発想が出発点となり、地道に研究を継続することによって新たな知見が獲得され、さらにその先の多様な展開へとつながるものであると考えます。さらに、人類社会は、地球温暖化や様々な疾病を始めとする多くの困難な問題に直面しており、こうした問題の解決に、多様な学術領域の知見が必要不可欠なものであることは言を俟ちません。

  その意味で、これまで我が国の学術研究を支えてこられた日本学術振興会と日本学士院が協力して、人文学、社会科学から自然科学にわたる幅広い分野で若手研究者を顕彰し、その研究意欲をより高め、研究の発展を支援しようとすることには大きな意義を感じます。

  現下のCOVID-19のパンデミックは、あらゆる国や地域において、社会の状況を大きく変えてしまいました。しかし、そのような中におきましても、これまでに蓄積されてきた様々な学術分野の知見をもとに多くの対策が講じられてきました。また、世界中の研究者の努力により、この感染症と原因となっているSARS-CoV-2に関する研究が日々進展してきております。それらの成果により、この困難な状況を乗り越える日が訪れることを期待しております。

  この度、受賞の栄に浴された皆様は、これまでに大変優れた業績をあげておられますが、この受賞を一つの契機として、今後さらに充実した研究を進められ、世界的に活躍されることを祈念し、お祝いの言葉といたします。

  時節柄、くれぐれもご自愛ください。

    2022年2月

秋篠宮 文仁