日本学術振興会

科学研究費助成事業に係る研究活動の不正行為について

本会は、産業技術総合研究所からの研究活動上の不正行為に関する調査報告書の提出を受け、「研究活動の不正行為及び研究資金の不正使用等への対応に関する規程」(平成18年12月6日規程第19号)に基づき、以下の措置を講ずることとしました。
1.措置の対象者
○不正行為に関与した研究者
亀田 直弘(産業技術総合研究所・材料・化学領域ナノ材料研究部門ナノバイオ材料応用グループ・上級主任研究員)

○不正行為に関与していないものの、特定不正行為が行われた論文の内容について責任を負う者として認定した研究者
清水 敏美(産業技術総合研究所・材料・化学領域ナノ材料研究部門・名誉リサーチャー)

2.不正行為が行われた事業
研究種目:基盤研究(B)
研究課題名:分子膜ナノチャンネル垂直配向集積化フィルターの創製とタンパク質分離精製への応用
交付額:平成29年度~令和元年度 18,200千円

研究種目:若手研究(B)
研究課題名:自己組織化ナノチューブハイドロゲルによるバイオ分離デバイス創出
交付額:平成21年度~平成22年度 3,770千円

研究種目:基盤研究(C)
研究課題名:光駆動型ロールアップナノシートによるタンパク質フォールディング制御
交付額:令和2年度~令和4年度 4,290千円

研究種目:若手研究(B)
研究課題名:色素分子組織化ナノチューブの光捕集アンテナ機能を利用した光触媒システムの構築
交付額:平成24年度~平成25年度 3,250千円

研究種目: 基盤研究(C)
研究課題名:光駆動型有機・無機ハイブリッドナノ空間を用いたバイオリアクターの創製
交付額:平成26年度~平成28年度 5,070千円

3.不正行為の内容
調査機関による調査の結果、計42編の論文につき、捏造および改ざんが行われたと認定された。

4.措置の内容 
○研究費の返還命令
不正行為が認められた研究費の支出について、その返還を求める。

○研究資金を交付しない期間について
亀田 直弘(産業技術総合研究所・材料・化学領域ナノ材料研究部門ナノバイオ材料応用グループ・上級主任研究員)
令和6年度から令和15年度の10年間、本会の研究資金を交付しないこととする。

清水 敏美(産業技術総合研究所・材料・化学領域ナノ材料研究部門・名誉リサーチャー)
令和6年度の1年間、本会の研究資金を交付しないこととする。