研究公正~Research Integrity~

「日独国際シンポジウム 研究公正を高める取組について~日独の取組の実践例~」

【シンポジウムの概要】

   日本学術振興会(JSPS)・科学技術振興機構(JST)・日本医療研究開発機構(AMED)・ドイツ研究振興協会(DFG)は、9月30日(水)にホテルグランドアーク半蔵門にて、「日独国際シンポジウム 研究公正を高める取組について~日独の取組の実践例~」を開催しました。
   初めに、DFGのJörg Schneider国際交流部長とFrank Allgöwer副会長による開会挨拶、JSTの中村道治理事長(当時)とAMEDの末松誠理事長による主催者挨拶の後、文部科学省の川上伸昭科学技術・学術政策局局長、ならびに、在ドイツ連邦共和国大使館のStephan Grabherr公使による来賓挨拶が行われました。
   その後の特別講演では、総合科学技術・イノベーション会議(CSTI)の原山優子議員が「科学技術イノベーションの基盤としての研究の公正性」と題して、CSTIにおける研究の公正性に関わる取組や基本的な考え方、また、各主体が取るべきアクションなどについて述べられました。
   続いての基調講演では、DFG人事・法務部のKirsten Hüttemann課長が「ドイツにおける研究公正の規範の普及に向けた取り組み」と題して、研究不正にかかる調査や仲裁を行うオンブズマン制度の取組や優れた実践について講演しました。
   午後の部では、まずセッションⅠ「日本とドイツの研究公正への取組」では、ドイツ側からはDFG人事・法務部のChristine Spitzer主査よりドイツでの取組について、また、日本側からは文部科学省・JSPS・JST及びAMEDより日本側での取組について発表がありました。
   さらに、セッションⅡ「研究の公正性に向けた実践例」では、ドイツ側からはウルム大学における実践例について、ウルム大学小児・思春期科病院長のKlaus-Michael Debatin先生より講演があり、続けて、日本側からは東京大学 長棟輝行教授、早稲田大学 土田友章教授及び産業技術総合研究所 松岡克典理事より発表がありました。
   そして、セッションⅢ「パネルセッション」では、信州大学 市川家國特任教授と東京工業大学 札野順教授によるショートプレゼンテーションの後、当会の浅島誠理事(当時)の進行で、当日の講演者を交えてのパネルセッションが行われました。
   パネルセッションは主として人材育成の重要性を中心に議論がなされ、倫理教育は研修などで知識を教えるだけでは充分ではなく、研究室での自由闊達なディスカッションの中で自発的に醸成されるものであることを見落としてはならないとの意見が日独双方から述べられました。
   また、フロアーとの質疑応答では、標準的な教材の必要性や日独における不正事案への対処方針の違いなどについて活発な意見交換がなされるなど、講演者・参加者にとって非常に有意義なシンポジウムとなりました。
   終わりに、浅島理事による閉会挨拶では、「日独における研究公正に係る取組の現状について情報共有を図る、今までにない試みであったこと」、また、「一般の方々に研究の公正性の向上に向けた取組について、理解を深めていただくことができたこと」、そして、「引き続き、このような機会を設け、研究公正の向上に取り組んでまいりたい」との発言がありました。
   研究者のみならず研究機関などで働く方々を含む多数の参加を得て、各機関の研究倫理教育に対する意識の高さが伺え、盛会のうちに終了いたしました。

 

【シンポジウム当日の配布資料】

  ■ 特別講演
総合科学技術・イノベーション会議 原山優子議員 講演資料
  ■ 基調講演
DFG 人事・法務部 Kirsten Hüttemann課長 講演資料
  ■ セッションⅠ
DFG 発表資料/ 文部科学省 発表資料/ JSPS 発表資料/ JST 発表資料/ AMED 発表資料
  ■ セッションⅡ
ウルム大学 Klaus-Michael Debatin先生 講演資料/ 東京大学 長棟輝行教授 講演資料
早稲田大学 土田友章教授 講演資料/ 産業技術総合研究所 松岡克典理事 講演資料
  ■ セッションⅢ
東京工業大学 札野順教授 講演資料
  ■ 参考資料
科学域オンブズマン委員会 Wolfgang Löwer代表 講演資料

 

【シンポジウム当日の様子】

(集合写真) JSPS理事(当時)浅島誠
パネルセッション (左)DFG Jörg Schneider 国際交流部長(中)文部科学省 川上伸昭 科学技術・学術政策局局長 (右)総合科学技術・イノベーション会議 原山優子 議員