「学術の社会的連携・協力の推進事業」に関する問い合わせ先

【問い合わせ先】
独立行政法人日本学術振興会
研究事業部 研究事業課 産学協力係

〒102-0083 東京都千代田区麹町5-3-1

03-3263-1728

研究開発専門委員会・先導的研究開発委員会

★研究開発専門委員会★
  委員会名 委員長 設置期間
(1)
イノベーション創出に向けた計測分析プラットフォーム戦略の構築
一 村 信 吾
名古屋大学イノベーション戦略室・室長・教授
平成26.10.1~
平成29.9.30
(2)
有機分子触媒による高度分子変換技術
寺 田 眞 浩
東北大学大学院理学研究科・教授
平成27.4.1~
平成30.3.31
(3)
放射線の生体影響の分野横断的研究
和 田 隆 宏
関西大学システム理工学部・教授
平成27.10.1~
平成30.9.30

○イノベーション創出に向けた計測分析プラットフォーム戦略の構築
計測分析技術は、我が国が得意とするものづくりへの展開を通して、イノベーション創出の基盤を支えてきました。その技術を提供する計測分析機器産業界や、それを利用する素材・部材産業界は、現在、研究開発の転換点を迎えています。即ち、高い国際競争力を維持・向上する上で、基盤共有化・オープン化の必要性が高まっています。このために本研究開発専門委員会では、計測分析機器開発を共通展開するプラットフォームと、生産現場での計測・分析ニーズにソルーションを提供するプラットフォームの構築を主題とします。産業界、アカデミアからなる委員会での活発な意見交換を通して、構築戦略を取り纏めることを目指しています。

○有機分子触媒による高度分子変換技術
「希少・枯渇資源の有効利用と再生可能資源の活用を原則とした元素戦略」、「持続可能な循環型社会の構築」は今や待ったなしの社会的要請です。これらに応え得る新技術として「有機分子触媒」は、世界各国で開発研究が推し進められています。しかしながら、「有機分子触媒」は未だ歴史が浅く、実践的な合成プロセスとするには解決すべき多くの諸問題を抱えています。
資源の乏しい我が国が優位性を維持するためには「有機分子触媒」をキーワードとする産学連携を組織し、総力を挙げて日本発の技術創成を推進する必要があります。本委員会では、「有機分子触媒」の実践に向けた力量を飛躍的に向上させることで、高付加価値の新機能性材料や医薬品などの製造プロセスにイノベーションをもたらす未来型技術の開拓を目的としています。

○放射線の生体影響の分野横断的研究
「放射線の生体への影響は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を経験した今、国民的な関心事となっています。低線量・低線量率放射線の計測技術や計測機器の開発が必要とされ、医療利用の面では、放射線によってがんを診断し治療する際の被ばくの副作用を最小化するための研究開発が重要です。本委員会は、純粋に科学的な議論に基づく分野横断的な研究を支援し、産業界と学界からなる委員会での活発な意見交換を通して、放射線の影響に関する統合的研究を推進するための共通プラットフォームの構築を目指します。

★先導的研究開発委員会★
  委員会名 委員長 設置期間
(1)
マテリアル・インフォマティックスによるものづくりプラットフォームの戦略的構築
知 京 豊 裕
物質・材料研究機構・グループ長
平成28.4.1~
平成31.3.31
(2)
ナノ多孔性材料とその産業応用
大 久 保 達 也
東京大学大学院工学系研究科・教授
平成28.10.1~
平成31.9.30
(3)
未来を創造するイノベーションサイエンスの創成
橋 本 正 洋
東京工業大学環境・社会理工学院・教授
平成28.10.1~
平成31.9.30
(4)
食による生体恒常性維持の指標となる未病マーカーの探索戦略
阿 部 啓 子
東京大学大学院農学生命科学研究科・特任教授
平成28.10.1~
平成31.9.30
(5)
未来の原子力技術
芹 澤 昭 示
京都大学・名誉教授
平成29.4.1~
平成32.3.31

○「マテリアル・インフォマティックスによるものづくりプラットフォームの戦略的構築」に関する先導的研究開発委員会
材料科学は我が国が得意としてきた分野で多くの新材料開発を通じて世界の産業に貢献してきました。その材料科学はいま大きな転換点を迎えています。アメリカが進めるマテリアルゲノムプロジェクトに見られるように、計算科学を使った材料開発が加速され、自動計算や機械学習を使った材料設計が新材料を予測するまでになっています。また、既存のデータを使って新材料を予測するデータ駆動型材料開発も注目を集めています。その一方で求める機能から材料を予測する逆問題の解決法はまた端緒についたばかりです。実証データを蓄積するためのハイスループット材料実験やプロセス条件の共有化などまだ未可決の課題も山積しています。本研究開発委員会では、こうした材料研究の現状を踏まえ、材料開発において、今後、我が国が進むべき方向性を議論してまいります。

○「ナノ多孔性材料とその産業応用」に関する先導的研究開発委員会
ナノ多孔性材料とは、分子サイズ〜数ナノメーターの空間をその構造中に内包する材料です。これまでにナノ多孔性材料は、吸着剤、イオン交換剤、触媒等のプロセス材料としての利用が主でした。最近ではこれらに加え、健康・医療分野での利用に期待がかけられています。これまで、材料ごとにコミュニティーが異なり、分野を超えた創発的な展開が起こりにくい構造でした。本委員会では産学の第一線のメンバーが一堂に会し、ナノ多孔性材料を俯瞰できる場を創出し、それぞれの材料の特徴を活かした新たな応用展開を開拓したいと考えています。

○「未来を創造するイノベーションサイエンスの創成」に関する先導的研究開発委員会
イノベーションを通じて、社会課題を解決し、豊かな未来社会を構築するためには、自然科学や工学のみならず、人文・社会科学を含む広範な学術的叡智を動員し、学術体系として再構築することで、産官学のイノベーション創出機能を強化する必要があります。本委員会では、①イノベーションサイエンスの学理の構築と方法論の開拓、②イノベーションシステムの設計と実践、実装を担う人材の育成、③産官学のネットワークの構築による科学技術イノベーションを担う多様なステークホルダー間の関係深化、④科学技術イノベーションの推進機能の強化に向けて、産官学がともに議論し、新たな研究領域の開拓へと展開することを目指します。

○「食による生体恒常性維持の指標となる未病マーカーの探索戦略」に関する先導的研究開発委員会
超高齢社会(65歳以上の人口が全人口に21%を超えた社会:日本は26.6%(2015年))を「幸福な社会」とするためには、健康寿命の延伸と生活の質の改善が重要となります。これまでは、疾患に繋がるマーカーにより、境界領域のヒトの罹患リスクの低減を図ってきました。今回、境界領域のヒトだけでなく、より広く、自覚症状はないが身体状態に異常な兆候がある「未病な状態」を的確に把握することができれば、ヒトの健康の維持・増進に貢献することが可能となります。
本委員会では、ヒトの持つ生体恒常性に着目し、生体恒常性維持の指標となる未病マーカーについて、食のイノベーションをもたらす、グローバルな新たな研究分野として議論してまいります。

○「未来の原子力技術」に関する先導的研究開発委員会
2011年3月11日に発生した東電福島第一原子力発電所事故の教訓として私達は、専門家、事業者、一般市民との間の原子力リスクコミュニケーションが著しく欠如していることを学びました。本委員会では、若手研究者・技術者を集め、未来の原子力エネルギー利用についての相互理解や社会的合意形成を目指して、より広い視点に立って取り組むべき原子力技術分野を再検討し、社会と調和した原子力技術のあり方及び社会とのコミュニケーションをさらに進めるための方策を検討し、実践することを目的にしています。この取り組みは原子力賛成・反対のどちらかを目指すものではなく、合意形成のための双方の対話が十分でないことを憂慮し、相互理解や対話に必要な情報を共有するだけにとどまらず、市民との対話の場を設け、議論の活性化とその促進を目指すものです。また、このような活動を通じて、未来に向けた人材育成、若い世代のネットワーク構築を図りたいと考えています。