日本学術振興会賞

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_泊 幸秀
泊 幸秀
(トマリ ユキヒデ)
TOMARI Yukihide



生年 1975年 出身地 和歌山県
現職 東京大学分子細胞生物学研究所 准教授
(Associate Professor, Institute of Molecular and Cellular Biosciences, The University of Tokyo)
専門分野 RNA
略歴
1998年 東京大学工学部卒
2000年 東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
2003年 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了
2003年 博士(工学)の学位取得(東京大学)
2003年 マサチューセッツ州立大学医学部博士研究員
2006年 東京大学分子細胞生物学研究所講師
2006年 東京大学大学院新領域創成科学研究科講師
2006年 科学技術振興機構さきがけ研究者兼任
2009年 東京大学分子細胞生物学研究所准教授(現在に至る)
2009年 東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授(現在に至る)

授賞理由
「小分子RNAがはたらく分子基盤の解明とその応用」
(Molecular Dissection and Application of Small RNA Mechanisms)
 細胞内には20から30塩基程度の多種の小分子RNAが存在し、タンパク質の鋳型としてではなく配列特異的に標的mRNAに作用することにより、多数の遺伝子を調節している事が明らかとなっている。小分子RNAが、発生や代謝、がん化など幅広い場面で、大切な役割を担っていることも明らかとなりつつある。そして、小分子RNAを利用した医薬開発に大きな期待が寄せられている。
 泊幸秀氏は、小分子RNAの作用実体を担うタンパク質複合体(RISC複合体)に着目し、現象論が先行していたこの分野にオーソドックスでかつ独創的な生化学的方法論を導入した。そして、RISC複合体を構成する分子群、その形成過程や生物学的役割などを次々と明らかとした。
 泊氏の一連の研究は基礎生物学分野に独自の領域を確立すると同時に、その成果は医学や農学分野へも波及する事が予想され、今後の更なる活躍と研究の発展が大きく期待される。

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞者一覧へ戻る