日本学術振興会賞

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_松浦 和則
松浦 和則
(マツウラ カズノリ)
MATSUURA Kazunori



生年 1968年 出身地 福井県
現職 九州大学大学院工学研究院 准教授
(Associate Professor, Graduate School of Engineering, Kyushu University)
専門分野 生体分子組織化学
略歴
1991年 福井大学工学部卒
1993年 福井大学大学院工学研究科修士課程修了
1996年 東京工業大学大学院生命理工学研究科博士課程修了
1996年 博士(工学)の学位取得(東京工業大学)
1996年 名古屋大学大学院工学研究科助手
2001年 九州大学大学院工学研究院助教授
2006年 科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業さきがけ研究員兼任
2007年 九州大学大学院工学研究院准教授(現在に至る)

授賞理由
「DNAやペプチドの自己集合特性を活用したナノ構造体の構築」
(Construction of Artificial Nanostructures Through Self-Assembly of DNA or Peptides)
 生体内では、ナノレベルの機能的な構造体が構築されており、これを小さい分子からくみ上げていく技術はまだ発展途上である。
 松浦和則氏は、DNAやペプチドなどの生体関連分子の自己集合特性を活用して、ナノ構造体を構築する新規な方法論を世界に先駆けて開拓した。例えば、DNAの二重鎖形成を利用して、糖鎖の空間配置を制御し、一次元的に一定間隔で糖鎖を集積できる手法を構築した。また同氏は、球状ウイルスなどのタンパク質の自己集合挙動から着想して、三回対称性のβ構造形成ペプチドを設計・合成し、それを水中で自己集合させることにより、ウイルスサイズ(数十nm)のカプセル状集合体を構築することに成功している。
 これらの成果は、松浦氏の独創的着想と創造性によって達成されたものであり、学術性のみでなく実用的観点からも評価が高く、更なる発展が期待される。

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