日本学術振興会賞

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_中野 貴由
中野 貴由
(ナカノ タカヨシ)
NAKANO Takayoshi



生年 1967年 出身地 岡山県
現職 大阪大学大学院工学研究科 教授
(Professor, Graduate School of Engineering, Osaka University)
専門分野 生体材料学、結晶塑性学
略歴
1990年 大阪大学工学部卒
1992年 大阪大学大学院工学研究科修士課程修了
1992年 大阪大学工学部助手
1996年 博士(工学)の学位取得(大阪大学)
1999年 大阪大学大学院工学研究科講師
2001年 大阪大学大学院工学研究科助教授
2007年 大阪大学大学院工学研究科准教授
2008年 大阪大学大学院工学研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「材料工学的視点からの骨微細構造ならびに骨代替材料への複合領域型研究」
(Novel Materials Scientific Study on Bone Microstructure and Biomaterials for Bone Replacement)
 生命科学・骨科学分野において、疾患骨や再生骨の機能・強度診断は重要な役割を果たすが、従来から用いられてきた骨密度(アパタイト存在量)による評価だけでは不十分であった。
 中野貴由氏は、異方性構造を持つアパタイト結晶の配向性が、骨の強度をはじめとする様々な特性を支配する重要な因子であることを、材料工学的手法により解明した。さらにこの研究を、骨配向化機構の解明、骨配向化制御にまで深化させ、骨系細胞レベルの骨配向化制御因子を発見するとともに、骨配向化が促進されるような新規概念からなる骨代替材料の設計・開発に応用展開した。
 中野氏の業績は、骨研究から得られた知見をフィードバックすることで、原点となった材料工学研究を進展させたのみならず、さらなる新展開をもたらすものであり、超高齢化社会において重要性が増している骨疾患の診断、骨再生医療、創薬支援等へと幅広く実現できるため、今後の飛躍的な展開が期待される。

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