日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第7回(平成22年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_北岡 卓也
北岡 卓也
(キタオカ タクヤ)
KITAOKA Takuya



生年 1969年 出身地 高知県
現職 九州大学大学院農学研究院 准教授
(Associate Professor, Faculty of Agriculture, Kyushu University)
専門分野 生物材料機能学
略歴
1993年 東京大学農学部卒
1995年 東京大学大学院農学生命科学研究科修士課程修了
1997年 東京大学大学院農学生命科学研究科研究員(大蔵省印刷局から出向)
1998年 九州大学農学部助手
2000年 九州大学大学院農学研究院助手
2000年 博士(農学)の学位取得(東京大学)
2003年 九州大学大学院農学研究院助教授
2007年 九州大学大学院農学研究院准教授(現在に至る)

授賞理由
「多糖分子と繊維素材の機能的アーキテクトニクス材料研究」
(Functional Architectonics of Polysaccharides and Fiber Materials)
 樹木多糖分子のセルロースに特徴的なナノ階層構造や分子集合体の繊維形状を生かした機能材料開発は、自然に学ぶ材料科学に新しい設計思想を与える。
 北岡卓也氏は、完全非水系で糖加水分解酵素を扱うという斬新なアプローチで100量体を超える高分子セルロースの合成に成功した。また、従来法では熱力学的に不可能であった天然セルロース結晶薄膜の人為的再構築に成功した。さらに、セルロース繊維からなる紙の撥水性発現機構の理論研究を行い、わずかな表面改質による超撥水化を可能にし、紙の繊維ネットワーク構造体に触媒を分散担持させた環境浄化材料や水素エネルギー材料の開発にも成功した。
 同氏の業績は、循環型資源として注目されているセルロースに、新しい発想に基づく理論的実証を行いつつ、多くの優れた新材料の開発を行ったもので、糖鎖工学、ナノ材料学、界面化学、触媒開発などに広がりを見せており、今後の更なる発展と実用化による社会貢献が期待される。

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