日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第7回(平成22年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_土屋 卓久
土屋 卓久
(ツチヤ タク)
TSUCHIYA Taku



生年 1972年 出身地 神奈川県
現職 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター 教授
(Professor, Geodynamics Research Center, Ehime University)
専門分野 鉱物物理学
略歴
1995年 大阪大学理学部卒
1997年 大阪大学大学院理学研究科博士前期課程修了
1997年 日本学術振興会特別研究員-DC
2000年 大阪大学大学院理学研究科博士後期課程修了
2000年 博士(理学)の学位取得(大阪大学)
2001年 日本学術振興会特別研究員-PD
2005年 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター助教授
2007年 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター准教授
2009年 愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センター教授(現在に至る)

授賞理由
「地球惑星深部物質および関連物質の理論的計算物理学的研究」
(Theoretical and Computational Study on the Ultrahigh-Pressure Properties of Earth and Planetary Materials)
 地球はコアやマントルという大きな構造を持っており、それぞれが異なる速度で対流しつつ相互作用することにより進化をとげてきた。この進化を理解するためには、地球内部物質の状態やその物性を知る必要があるが、それらの決定に十分な時間や試料の大きさをもった高温・高圧条件は、現在の技術では実現できていない。そのため理論的なアプローチが重要となる。
 土屋卓久氏は第一原理物性シミュレーション法を用い、地球深部条件における物質の構造安定性や弾性特性などに関する理論的研究を行った。また、固溶体の熱力学特性を効率良く計算する方法、安定構造を効率良く探索する方法、鉄酸化物系物質の格子振動計算法など、多くの計算手法も開発してきた。同氏はこれらの手法を用いることにより、マントル最下部の地震波不連続の起源やコア-マントル境界温度などに関して数々の新しい知見を得ることに成功した。これらの研究成果は、従来の実験による限界を超え、地球内部の極限状態の予測を可能とした点において高く評価でき、今後の研究の更なる発展が期待される。

第7回(平成22年度)日本学術振興会賞受賞者一覧へ戻る