日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第7回(平成22年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_伊山 修
伊山 修
(イヤマ オサム)
IYAMA Osamu



生年 1973年 出身地 北海道
現職 名古屋大学大学院多元数理科学研究科 教授
(Professor, Graduate School of Mathematics, Nagoya University)
専門分野 表現論、環論
略歴
1994年 京都大学理学部中退
1996年 京都大学大学院理学研究科修士課程修了
1997年 日本学術振興会特別研究員-DC(1998年からPD)
1998年 京都大学大学院理学研究科博士課程修了
1998年 博士(理学)の学位取得(京都大学)
1999年 日本学術振興会特別研究員-PD
1999年 シュトゥットガルト大学研究員
2002年 姫路工業大学(現兵庫県立大学)大学院理学研究科講師
2005年 名古屋大学大学院多元数理科学研究科助教授
2007年 名古屋大学大学院多元数理科学研究科准教授
2009年 名古屋大学大学院多元数理科学研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「整環の表現論」
(Representation Theory of Orders)
 表現論は、代数系の各要素を作用として表現することによって、代数系を研究するもので、長い歴史をもつ。伊山修氏は、整環とよばれる多元環の加群の圏を深く研究した。多元環の表現論において、70年代に創始されたアウスランダー・ライテン理論は大きな成功を収めたが、理論の基礎的部分においてはその後約30年間大きな進展を見ることはなかった。
 しかし、同氏は2007年の論文で、アウスランダー・ライテン理論が本質的に「2次元的理論」であることを指摘し、理論を高次元化することに成功した。これは多元環の表現論の歴史に残る画期的研究である。しかも、この過程で同氏が独自に導入した圏論的な概念は、2000年頃から活発に研究されていたクラスター多元環とも深く関わることが発見され、その新たな研究展開に大きく寄与し、また、特異点解消などの他分野との関連も見いだされ多くの豊かな発見をもたらした。これは、伊山氏の導入した圏論的概念が対象の構造の本質を見事に捉えていることを示しており、更なる発展が期待される。

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