日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第6回(平成21年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_村田 茂穂
村田 茂穂
(ムラタ シゲオ)
MURATA Shigeo



生年 1969年 出身地 広島県
現職 東京大学大学院薬学系研究科 教授
(Professor, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, The University of Tokyo)
専門分野 細胞内タンパク質分解、プロテアソーム
略歴
1994年 東京大学医学部卒
2000年 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了
2000年 博士(医学)の学位取得(東京大学)
2000年 科学技術振興事業団戦略的基礎研究研究員
2001年 東京都臨床医学総合研究所研究員
2005年 (財)東京都医学研究機構東京都臨床医学総合研究所主席研究員
2007年 東京大学大学院薬学系研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「哺乳類プロテアソームの多様性と生物学的意義の解明」
(Functional Analysis of Mammalian Proteasomes and Their Diversity)
 生命活動を支える重要な物質の一つであるタンパク質は多様な機能を持つが、細胞内で不要となったタンパク質は、プロテアソームと呼ばれる分解装置によって分解される。
 村田茂穂氏は、生化学的、分子生物学的手法を用い、プロテアソームの機能分化とその構成に関与する種々の新規分子を次々と発見し、遺伝子改変動物の作製とその解析から、プロテアソーム形成の分子機構を解明することに成功した。さらに、Tリンパ球を成熟させる免疫関連臓器である胸腺に特異的に存在する新規プロテアソーム「胸腺プロテアソーム」を発見し、免疫系が「自己」と「非自己」を識別する胸腺内選択の分子実態を世界で初めて実証することに成功した。
 同氏の業績は、細胞内タンパク質の分解機構が個体の恒常性の維持や疾患に関与する分子仮説を証明した画期的な研究であると同時に、がんや免疫関連疾患をはじめとする難治疾患の病態解明、新規治療法の開発等にも道を開くものであり、今後の研究の大いなる発展が期待される。

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