日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第6回(平成21年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_望月 拓郎
望月 拓郎
(モチヅキ タクロウ)
MOCHIZUKI Takuro



生年 1972年 出身地 長野県
現職 京都大学数理解析研究所 准教授
(Associate Professor, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)
専門分野 微分幾何・代数幾何
略歴
1994年 京都大学理学部中退
1996年 京都大学大学院理学研究科修士課程修了
1999年 京都大学大学院理学研究科博士課程修了
1999年 博士(理学)の学位取得(京都大学)
1999年 大阪市立大学理学部助手
2004年 京都大学大学院理学研究科助教授
2007年 京都大学大学院理学研究科准教授
2008年 京都大学数理解析研究所准教授(現在に至る)

授賞理由
「調和バンドルの漸近挙動の研究」
(Study on the Asymptotic Behavior of Harmonic Bundles)
 代数幾何学を中心として、空間の特異点の研究が活発に行われ、新しい手法の開発が進んでいる。そのなかで、解析を代数的に整備して扱う代数解析の手法を用いるアプローチが提唱され、その基本となる問題が柏原正樹教授による「柏原予想」として解決が期待されていた。
 望月拓郎氏は、空間の点に幾何学的対象物を付随させたより広い空間概念であるファイバーバンドルの研究、特に、幾何学的にも解析的にもよい性質として、「調和」と呼ばれる特別のバンドルについての研究を行ってきた。同氏は高次元空間の調和バンドル理論を独自の方法で完成させ、この応用として、調和バンドルの無限遠の性質を調べることから「柏原予想」を解決した。
 数学における重要な問題は、代数学、幾何学、解析学の分野が交錯する地点で深い展開を見せている。同氏が行った調和バンドルの漸近挙動の研究は、その一つの典型であり、スケールの大きな研究成果として国際的にも高い評価を得ている。

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