日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第4回(平成19年度)日本学術振興会賞受賞者

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水島 昇
(ミズシマ ノボル)
MIZUSHIMA Noboru



生年 1966年 出身地 東京都
現職 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科 教授
(Professor, Graduate School and Faculty of Medicine, Tokyo Medical and Dental University)
専門分野 タンパク質分解・代謝、オートファジー
略歴
1991年

東京医科歯科大学医学部卒

1996年 東京医科歯科大学大学院医学研究科博士課程修了
1996年 博士(医学)の学位取得(東京医科歯科大学)
1996年 日本学術振興会特別研究員-PD
1999年 科学技術振興機構さきがけ研究員
2002年 岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所助手
2004年 東京都臨床医学総合研究所副参事研究員
2006年 東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「オートファジーの分子生物学的・生理学的機能の解明」
(Studies on the Molecular Mechanism of Autophagy and its Implications for Protein Metabolism)
 水島昇氏は、酵母及びマウスを用いた遺伝学により、ほぼすべての細胞で普遍的にみられるオートファジー現象の分子メカニズムとその生理機能を明らかにした。
 オートファジー(自食作用)とは、細胞質内で不要になったタンパク質や細胞内小器官などが、リソソームとよばれる構造体によって分解される基本的な生命活動であり、細胞内タンパク質全体の大規模な代謝回転に不可欠な現象である。しかしながら、その分子メカニズムは長い間不明であった。同氏はまず、酵母遺伝学を用いて、オートファジーに関わる基本分子群とその機能を明らかにした。続いて、哺乳類におけるオートファジーの分子生物学的研究に挑み、生細胞内でのオートファジー現象の可視化に世界で初めて成功した。さらにノックアウトマウスを用いた最近の研究から、脳神経が変性する疾患や、絶食時における生理代謝機能にオートファジーが大きく関わっているということを見出した。
 同氏の業績は、分子細胞レベルから個体の生理代謝レベルまでを総括的に明らかにする研究であり、国際レベルでも極めて高く評価されている。同研究のさらなる発展と、医学・生物学分野への貢献が期待される。

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