日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第4回(平成19年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_中田和人
中田 和人
(ナカダ カズト)
NAKADA Kazuto



生年 1969年 出身地 栃木県
現職 筑波大学大学院生命環境科学研究科 准教授
(Associate Professor, Graduate School of Life and Environmental Sciences, University of Tsukuba)
専門分野 細胞生物学、臨床検査診断学
略歴
1994年

筑波大学第二学群生物学類卒

1998年 日本学術振興会特別研究員-DC
1999年 筑波大学大学院生物科学研究科博士課程修了
1999年 博士(理学)の学位取得(筑波大学)
2000年 筑波大学生物科学系講師
2005年 筑波大学大学院生命環境科学研究科助教授
2007年 筑波大学大学院生命環境科学研究科准教授(現在に至る)

授賞理由
「ミトコンドリアゲノム突然変異によるミトコンドリア病発症機構の解明」
(Elucidation of the Pathogenic Mechanisms in Mitochondrial DNA-Based Diseases)
 哺乳類細胞には、1対の染色体ゲノムに加えて数百~数千コピーのミトコンドリアゲノムが存在するが、その機能には未解明の部分が多い。またミトコンドリア機能異常によって起こるミトコンドリア病において同定された変異ミトコンドリアDNAが発病をもたらすメカニズムも不明であった。
 中田和人氏は、変異ミトコンドリアDNAをミトコンドリアごとマウス受精卵に導入し、人工的にミトコンドリアゲノム変異マウスを作製するという斬新な手法を用いることで、変異DNAによる発病メカニズムを解析した。その結果、変異型と正常型のミトコンドリアの比率がある一定の値を超えれば発病するが、それ以下の場合は異常を生じないことを見出し、細胞内の多数のミトコンドリアがあたかも全体で1つの機能を担うとする新しい仮説「ミトコンドリア連携説」を提議し、ミトコンドリア病の発症機構の理解を可能にした。ミトコンドリア病にとどまらず、各種神経難病や統合失調症などの病態解明と制御法開発へと結び付くことも期待される成果である。

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