日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第4回(平成19年度)日本学術振興会賞受賞者

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押川 正毅
(オシカワ マサキ)
OSHIKAWA Masaki



生年 1968年 出身地 千葉県
現職 東京大学物性研究所 教授
(Professor, The Institute for Solid State Physics, The University of Tokyo)
専門分野 物性理論、統計力学
略歴
1990年

東京大学理学部卒

1992年 東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
1992年 日本学術振興会特別研究員-DC
1994年 東京大学大学院理学系研究科博士課程中途退学
1994年 東京大学工学部助手
1995年 ブリティッシュ・コロンビア大学キラム記念博士研究員
1995年 博士(理学)の学位取得(東京大学)
1998年 東京工業大学理学部助教授
2006年 東京大学物性研究所教授(現在に至る)

授賞理由
「量子多体系の磁性・伝導現象の新たな理解」
(New Insight on Magnetic and Transport Properties in Quantum Many-Body Systems)
 押川正毅氏は、物性物理学の中心課題のひとつである量子多体系に現れるさまざまな現象において、物理量の間に普遍的に存在する新たな関係式を見いだし、それらを統一的に理解する基礎理論を構築した。
 同氏は、磁性体における「磁化プラトー」という現象に着目して、スピン量子数、一周期あたりのスピン数、磁化の間に、量子化条件となる一般関係式が成り立つことを理論的に導いた。この関係式は物質の種類や状態によらない普遍的な法則であり、磁気的現象だけでなく電気伝導度や金属絶縁体転移などの現象の理解に新たな視点を与えた。 また、この視点から量子多体系の新たな実験研究が発展している。
 同氏の業績は物性物理学の理論と実験の発展の基礎となるものであり、今後も物性理論家としてこの分野を牽引していくものと期待される。

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