日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第4回(平成19年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_野崎大地
野崎 大地
(ノザキ ダイチ)
NOZAKI Daichi



生年 1967年 出身地 徳島県
現職 東京大学大学院教育学研究科 准教授
(Associate Professor, Graduate School of Education, The University of Tokyo)
専門分野 身体教育科学
略歴
1990年

東京大学工学部卒

1992年 東京大学大学院教育学研究科修士課程修了
1994年 日本学術振興会特別研究員-DC
1995年 東京大学大学院教育学研究科博士課程修了
1995年 博士(教育学)の学位取得(東京大学)
1996年 日本学術振興会特別研究員-PD
1998年 国立身体障害者リハビリテーションセンター研究所研究員
2006年 東京大学大学院教育学研究科助教授
2007年 東京大学大学院教育学研究科准教授(現在に至る)

授賞理由
「身体運動の制御・学習を支える神経メカニズム」
(Neural Mechanism of Motor Control and Learning in Human Movement)
 ヒトの「精緻な身体運動」を支える神経系・筋骨格系には極めて「冗長な特徴」がある。ひとつの関節を曲げ伸ばしする運動にさえ、膨大な数の脳・脊髄の神経細胞、複数の筋が関与しており、その制御・学習メカニズムの解明は困難な研究テーマとなっている。
 野崎大地氏は、身体障害者リハビリテーション分野での実践的研究経験をもつ身体教育科学研究者という特性を活かして、実験・理論にわたる多様な研究手法と「健常者と障害者の身体分析の融合」など独自の研究方法を駆使しながら、腕の運動学習に必要な脳内過程がもう一方の腕の運動の有無によって切り替わることなど、ヒトの精緻な運動の制御・学習メカニズムを明らかにしてきた。これらの研究成果によって、例えば両腕運動を要するスポーツや楽器演奏を練習する際、動作を分解してまず片腕運動としてスキルを獲得するという練習方法は神経科学的に根拠があること、しかし同時にその方法の効果には限界があることが明らかにされるなど、応用的な側面からも注目を浴びている。
 同氏の研究は今後も、リハビリテーション医学、スポーツ科学などの分野でもさらなる実践的な応用発展が期待される。

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