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日本学術振興会賞

第14回(平成29年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第14回(平成29年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_志村 華子
志村 華子
(シムラ ハナコ)
SHIMURA Hanako



生年 1977年 出身地 北海道
現職 北海道大学大学院農学研究院 助教
(Assistant Professor, Research Faculty of Agriculture, Hokkaido University)
専門分野 植物病理学・園芸学
略歴

1999年
2001年
2005年
2005年
2005年
2006年
2009年

北海道大学農学部卒
北海道大学大学院農学研究科修士課程修了
北海道大学大学院農学研究科博士課程修了
博士(農学)の学位取得(北海道大学)
森林総合研究所北海道支所非常勤職員
北海道大学大学院農学研究院博士研究員
北海道大学大学院農学研究院助教(現在に至る)

授賞理由
「植物ウイルスの病徴誘導におけるRNAサイレンシングの関与とサイレンシング制御による抗ウイルス剤の探索」
(Roles of RNA Silencing in Symptom Development Induced by Plant Virus Infection and Identification of Antivirus Compounds That Inhibit Viral Suppression of RNA Silencing)

  植物ウイルス病による被害は世界で年間5兆円を超えると見積もられているが、未だ有効な抗ウイルス剤は存在しない。
  志村華子氏は、キュウリモザイクウイルスが植物の葉に鮮やかな黄色モザイク状の病徴を引き起こす原因が、ウイルスに寄生する低分子RNAであること、その低分子RNAがRNAサイレンシングと呼ばれる現象によって葉緑素合成に関わる遺伝子のmRNAを分解し、葉緑素合成を抑制することを明らかにした。これは植物ウイルスの病徴誘導に宿主遺伝子のRNAサイレンシングが関与することを証明した最初の例であり、植物病理学分野に大きなインパクトを与えた。
  本来、植物のRNAサイレンシングは、感染ウイルスの増殖を抑制する防御応答機構の一部であるが、ウイルスはこの防御応答を回避する機構を有する。志村氏は、ウイルスのもつRNAサイレンシング抑制機構を阻害する化合物としてビタミンC誘導体を見出し、その作用機構を明らかにした。栄養繁殖性植物のウイルスフリー化を目的とした茎頂培養において、今後の実用化が期待される。

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