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日本学術振興会賞

第14回(平成29年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第14回(平成29年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_杉本 宜昭
杉本 宜昭
(スギモト ヨシアキ)
SUGIMOTO Yoshiaki



生年 1978年 出身地 兵庫県
現職 東京大学大学院新領域創成科学研究科 准教授
(Associate Professor, Graduate School of Frontier Sciences, The University of Tokyo)
専門分野 走査プローブ顕微鏡
略歴

2001年
2003年
2004年
2006年
2006年
2006年
2007年
2011年
2015年

大阪大学理学部卒
大阪大学大学院理学研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員-DC
大阪大学大学院工学研究科博士課程修了
博士(工学)の学位取得(大阪大学)
大阪大学大学院工学研究科特任助手
大阪大学大学院工学研究科特任講師
大阪大学大学院工学研究科准教授
東京大学大学院新領域創成科学研究科准教授(現在に至る)

授賞理由
「一本の化学結合力の計測とその制御によるナノ構造体の創製」
(Measurement of Single Chemical Bonding Force and Its Control for Nanostructuring)

  個々の原子や分子からナノ構造体を創製する技術を開発するには、原子と原子を結びつける化学結合の理解が必要不可欠である。原子や分子の化学結合の理解は、理論面での進展に比して実験的な測定技術の開発は立ち遅れており、従来開発されてきた材料表面の原子とプローブ探針とに働く力を測定できる原子間力顕微鏡を用いても、単一原子間の化学結合力を正しく評価することはできなかった。杉本宜昭氏は、原子間力顕微鏡の改良に取り組み、力の検出感度1 pN、位置合わせ精度10 pmを安定して実現するシステムを開発し、これを用いて異種原子間に働く共有結合力が同種原子間の共有結合力の幾何平均になるというL. Paulingの仮説の実証に成功するとともに、共有結合する2原子間の導電率は化学結合力の二乗に比例するという関係を発見するなど、単一原子間の化学結合の学理を飛躍的に発展させた。また、開発した装置を新たな原子操作技術として応用することにも一部成功している。以上のとおり、杉本氏は、新たな化学結合計測と物質創製の技術を拓く優れた成果を挙げており、今後のさらなる発展が期待できる。

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