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日本学術振興会賞

第14回(平成29年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第14回(平成29年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_近藤 猛
近藤 猛
(コンドウ タケシ)
KONDO Takeshi



生年 1978年 出身地 福井県
現職 東京大学物性研究所 准教授
(Associate Professor, The Institute for Solid State Physics, The University of Tokyo)
専門分野 物性物理
略歴

2001年
2003年
2004年
2005年
2005年
2005年
2006年
2011年
2014年

名古屋大学工学部卒
名古屋大学大学院工学研究科修士課程修了
日本学術振興会特別研究員DC(2005年からPD)
名古屋大学大学院工学研究科博士課程修了
博士(工学)の学位取得(名古屋大学)
マサチューセッツ工科大学にて在外研究
アイオワ州立大学(米国)エイムズ研究所博士研究員
東京大学物性研究所特任研究員
東京大学物性研究所准教授(現在に至る)

授賞理由
「銅酸化物高温超伝導体における擬ギャップ状態の解明」
(Study of Pseudogap State of High-Tc Copper Oxide Superconductors)

  近藤猛氏は、物性物理学における高温超伝導のメカニズムの解明に大きな貢献をしている。
  温度を下げると電気抵抗がゼロになる超伝導は多数の物質に見られるが、銅酸化物が示す高温超伝導の発現機構は未だ理解されていない。一般に超伝導状態では、下から連続的に電子が詰まったエネルギー準位の最上部付近に電子状態が存在しないギャップが生じる。高温超伝導体では超伝導が発現する臨界温度より高温でもギャップが生じ、擬ギャップと呼ばれている。これが超伝導の前駆現象なのか、超伝導と競合する別の現象に起因するのかは重要な問題である。近藤氏は、角度分解光電子分光法を用いてBi系超伝導体における伝導性の角度依存を詳細に観測し、ギャップの生じる角度方向では擬ギャップが超伝導を抑制することを突き止め、この場合超伝導と競合する現象であることを示した。更に近藤氏は、ギャップがある角度方向でゼロとなる状態が臨界温度以上でも維持されることを明らかにした。
  これらは、高温超伝導の発現機構の理解を大きく進展させるものである。

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