日本学術振興会

R021食と未病マーカー委員会

活動目的

 人々の健康を維持する基盤の1つは食である。健康には生体恒常性(ホメオスタシス)の確保が不可欠である。すなわち、健康と半健康の間の“ゆらぎ”の状態である「未病状態」を具体的に把握することで、各個人の健康状態の現状が認知できる。それにより、自分に適合した機能性を持つ食品の摂取が可能となる。本委員会は未病状態をモニタリングする未病マーカーの探索・情報解析とそれを用いた評価・検証による食品産業展開を促す活動の活性化を目的としており、以って、日本が世界のトップランナーとして健康長寿社会システムの創出に貢献するものである。

活動内容

 未病マーカーを指標に人の健康の維持・増進に貢献する「食」の新たな研究領域を産業界に提案し、学界と産業界で、コンソーシアムを構築し、世界に先駆けて超高齢化社会を幸福な社会に導き、この成果をグローバルに発信して、当該領域の国際基準の創出に寄与する。 具体的活動として、
 
(1) 定例研究会(クローズド)
 学界および産業界委員で構成する定例研究会においては、産業界のニーズと学界の持つシーズに関して、各委員による講演と討論を通して相互理解を図る。また、国の内外から外部有識者を招致し、最新の研究成果、社会動向を講演いただく。

(2) 分科会意見交換、分科会研究会(クローズド)
 「未病マーカー」の探索研究に向けた重点的情報収集のため、分科会を設置する。委員、外部有識者の意見交換を行う分科会研究会を実施し、その成果を全委員へ提言する。さらに、学界・産業界委員と連携し、社会実装を図る。

(3) 情報交換会(クローズド)
 定例研究会、分科会研究会の場において、人的交流の情報交換会を開催する。

(4) 国内外学術会議における招待講演(オープン)

(5) 講習会(クローズド)
 学界委員および産業界委員を対象に未病マーカーの計測技術などの講習会を開催する。

設定期間

令和2年4月1日~令和7年3月31日

委員構成(活動開始時)

学界 48名  産業界 28名  委員総数 76名

委員長

阿部 啓子 東京大学 特任教授