日本-欧州先端科学セミナー

日本側参加者による参加報告書(抜粋)

飯山 知保(早稲田大学・文学学術院・助教)

プログラム、セミナー運営全般について
セッションごとに非常に緻密に組織されたレクチャーは、セミナー全体の目的意識を絶えず受講者に意識させ、そこから自分の問題意識を深化させることに重要な役割を果たしたと思います。また、参加者相互の交流機会も夕食時などに提供されており、個人的には多くの欧州の学者と面識を得ることが出来ました。


今回のセミナー参加により、今後欧州との研究交流を進める展望が持てた場合には、その予定について
自分の専門に関連して言えば、最大の収穫はロンドン大学SOASのLukas Nickel氏、南メソジスト大学のJohan Elverskog氏と、中国史における西方文明の影響について意見を交換し、今後の研究協力を約束できたことです。前者とはお互いの論文の翻訳・翻訳補助を約束し、Nickel氏の英語論文を私が日本語訳し、Nickel氏がSOASの機関誌への私の論文の投稿を援助してもらえることになりました。また、欧州において同様な研究をしているドイツ人学者を紹介してもらっています。
後者のElverskog氏とは、2011年のAAS年次総会において、アメリカの学生と組織することになっているパネルに、コメンテーターとして参加していただけることになりました。さらに、モンゴル時代の碑文に散見する中古モンゴル語についても、釈読にさいして援助をあおぐことになりました。