日本-欧州先端科学セミナー

開催実績

日本側参加者による参加報告書(抜粋)

永澤 美保(麻布大学・獣医学部動物応用科学科・特任助手)

プログラム、セミナー運営全般について
本セミナーは社会認知に関わる多岐にわたる分野を展望するという点において、霊長類研究からヒト脳認知科学、さらに自閉症児研究や発達心理学、ロボティクス研究の一端までを網羅した非常に有意義なものでした。個人的には、極めて実証が難しく、また研究報告数の少ないイヌの社会認知及び発達内分泌を専門にしている異質な立場ではありましたが、家畜化の経緯やヒトとの関わりにおけるイヌの特異性を提示する上で、情動や感情というテーマは不可欠であり、本セミナーの内容は最終的なゴールをイメージするためのマイルストーンとして非常に参考になりました。
また、プレゼンテーション以外でも、情報収集の場として国内外での現在進行中の研究内容や実験手法におけるヒントなど様々なアドバイスを受けることが出来、今後の自身の研究に大いに活かしていきたいと思います。


本セミナーへの今後の要望等
非常に学際性に富んだ分野であり、実験対象(ヒト、霊長類、その他…)や手法(行動、イメージング等)も多岐に渡っていたため、私自身を含め、各分野における発表内容の位置づけや分野間での連携の可能性について若干理解が及ばない部分もあったという意見があるようです。「社会認知神経科学」としての現状や今後の展望がつかめるようなプログラムがあれば、さらに分野間、研究者間での交流も活発になるのではないかと思われます。