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産学協力による国際シンポジウムの開発援助

国際シンポジウムの開催

 
「第9回国際ゲノム会議」
The 9th International Workshop on Advanced Genomics (9th AGW)

ゲノムテクノロジー第164委員会
 
1. 概要
ゲノムテクノロジー第164委員会では、標記の国際シンポジウムを以下のような概要で開催しました。
  • 開催期間: 2011年7月12日(火)~14日(木)
  • 開催場所: 学術総合センター 一橋記念講堂(東京都)
  • 参加者数: 418人(国内377人、国外41人)
  • 参加国数: 13ヶ国・地域(日本、アメリカ、ドイツ、カナダ、シンガポール、インド、イギリス、中国、インドネシア、韓国、キューバ、オーストラリア、エジプト)
  • 著名な海外参加者: Jay Shendure (University of Washington), Lynn Jorde (University of Utah), Arend Sidow (Stanford University), Martin Frith (CBRC), Charles Cantor (SEQUENOM, Inc.), Justin Kuczynski(University of Colorado), David Bowtell (Peter MacCallum Cancer Centre), Peter Campbell(Wellcome Trust Sanger Institute), Yijun Ruan(Genome Institute of Singapore), Ryan Lister (The Salk Institute For Biological Studies), Stephen Turner (Pacific Biosciences), Mark Akeson (UC Santa Cruz) , John McPherson(Ontario Institute for Cancer Research)他
  • 予算総額:28,700千円
    (独立行政法人日本学術振興会経費負担額2,500千円を含む)

2. 実施内容・成果および成果公開について
第9回国際ゲノム会議は「ゲノム科学の革新」を主テーマとし、招待講演18件、ポスター発表42件、企業セミナー11件を開催しました。今回の開催では3月の東北大震災の影響が心配されましたが、海外招聘講師のキャンセルもなく3日間の会期中ほぼ満席の状態となりました。
榊名誉委員長によるオープニングリマークスにつづき、1)Personal Genome/ Medical Genomicsのセッションを行い、次世代シーケンサーを用いた疾患遺伝子探査とその応用につき講演がありました。
続いて、2)Computational Biologyのセッションを行い、大量シーケンスデータの解析と比較法のソフトウエア開発について発表を行いました。
キーノートセッションでは、ヒトゲノムプロジェクトの当初から、技術開発でゲノム分野をけん引してきたSEQUENOM, Inc.のCharles Cantor博士がゲノムテクノロジーの今後の展望、特に、将来の医療応用について講演をしました。
2日目は、3)Metagenomicsのセッションではじまり、ヒトの常在菌の解析の講演が行われました。特に、理化学研究所の大野博士は、腸内細菌の解析からO157の予防の可能性を示し注目されました。
午後からのセッションは、4)Cancer Genomics をテーマに緊張感のあるセッションとなりました。ここは、現在大量のゲノム解析が進行中で、先陣争いの激しい分野です。活発な討論となったため、懇親会の開始時間が遅れるハプニングもありました。
最終日は、5)Epigenomicsセッションではじまりました。この分野は、さまざまな角度からの解析が必要な分野で、方法を開発しつつ細胞内の状況の解析が進んでいます。それらをどのように統合して理解するかというような発表も行われました。
最後のセッションは6)New Genomic Frontiersをテーマに、1分子計測を利用したリアルタイムシークエンスや、ナノポアを利用したシークエンサー開発の発表が行こなわれました。1分子計測を利用したリアルタイムシークエンス機器のプロトタイプを使用した、カナダの病院での臨床応用の試みの発表もあり、その挑戦的な姿勢に感銘を受けました。
ポスターは期間中通して掲示を行い、最終日に招待講演者と主催者を含む審査員の投票により、ポスターアワードを1位の方と次点の方に授与しました。
また、本会議の成果公開としては、に106ページの要旨集を作成し、会議開催中配布しました。

3. 今後の課題について
本AGWはゲノムテクノロジー第164委員会主催の国際ゲノム会議として、わが国内外に定着していますが、その性格は時とともに変化しています。当初は、欧米で提唱され推進されたゲノムプロジェクトの現状と展望を我が国の学界・産業界の研究者に紹介するものでした。世界のゲノム研究が進展し、我が国におけるゲノム研究が広がりを見せるようになり、国内のゲノム研究者のフォーラム的色彩が強くなっているのが現状です。今後は、新興国でのゲノム研究の高まりを受け、新興国、特にアジア諸国のゲノム研究者の集まるフォーラムとしての性格を強めていきたいと考えています。

4. まとめ
今回は、以下に掲げる6つのセッショントピックスを選び、海外・国内共に現在分野の最先端の講師を招聘すると同時に、11件の企業セミナーを開催したのが、特徴です。また、企業展示会もポスターセッションと同じ会場で開催し、企業の研究者との交流も図りました。招待講演者との活発な討論もあり、学界・産業界ともに好評を博しました。

(1) Personal Genome/ Medical Genome
(2) Computational Biology
(3) Metagenomics
(4) New Genomic Frontiers
(5) Cancer Genomics
(6) Epigenomics

最後になりましたが、本会議の開催にあたり、日本学術振興会から多大なるご支援を頂きました。ここに深く感謝の意を表します。

写真1.   活発な討論が交わされた   講演会場風景

写真1. 活発な討論が交わされた

写真2. 講演会場風景


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