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| 「第12回国際超伝導エレクトロニクス会議」 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| The 12th International Superconductive Electronics Conference (ISEC 2009) |
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超伝導エレクトロニクス第146委員会 |
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| 1. 概要 日本学術振興会・薄膜第131委員会主催の国際会議を以下のような概要で開催しました。
2. 実施内容・成果および成果公開について
九州大学医学部百年講堂(福岡市)にて、第12回国際超伝導エレクトロニクス会議が日本学術振興会・超伝導エレクトロニクス第146委員会ならびにISEC2009組織委員会の主催で開催された。この会議は日本およびアジア、北米、欧州各国を中心に広く世界の研究者・技術者が一同に会し、超伝導エレクトロニクスの分野についての情報交換および活発な議論を行なう場として、1987年に日本の東京で第1回会議が開催された。その後2年毎に日本、欧州、米国の持ち回りで開催されており、今回は12回目の開催となる。
本会議の講演件数は表1に示すように、213件(内、Plenary talk 3件、Selected topic 7件を含む)で、参加者は253名(米国、ドイツ、中国、台湾、ロシア、オランダなどの海外16カ国から90名参加)に達し、活発な討議が展開された。
本会議は、デバイス物理から応用システムに及ぶ、超伝導を核とした幅広い学際分野をカバーしており、超伝導エレクトロニクスに関して世界的に最も実績のある会議である。今回の会議では、「超伝導による先端エレクトロニクスの開拓」をメインテーマに、バイオ、材料分析、通信、情報処理などの分野における最新の超伝導デバイスと応用システムに関する研究発表が行なわれた。すなわち、超伝導エレクトロニクスを構成する以下の5つの技術セッションにおいて研究発表が行なわれた。
(1) 超伝導マイクロ波素子と通信システム(2) テラヘルツミキサと光・X線検出器 (3) 超伝導論理回路と情報処理システム (4) SQUID センサと先端センシングシステム (5) 超伝導集積回路と新機能素子 各技術セッション毎の発表件数は表2の通りである。これらの発表において、超伝導を用いた種々の実用システムへの展開が報告されると共に、今後の発展の芽となる研究成果も多く発表された(図1)。これらの成果に対する議論を通して、超伝導エレクトロニクスの現状の課題と今後の研究開発の方向性を明らかにすることが出来た。
本会議には基礎から応用システムに及ぶ幅広い分野の研究者が参加しており、これらの研究者間のネットワークを広めることは、学際研究を発展させる上でも極めて有益である。本会議の会期中に、最新の成果を基にした深い議論、意見交換を十二分に行うことができ、本分野を進展させる上で非常に有益であった。
本会議初日にはWelcome Partyが、3日目夕刻にはBanquetが開催され、和やかな雰囲気のもと国際交流の輪が広がった(図2)。若手研究者にとっては、著名な研究者と直接に触れ合う場となり、大きな刺激になったと思われる。次回は2011年にオランダのハーグで開催される予定である。
本会議では講演者の発表論文をExtended Abstract(480ページの冊子版ならびにCD-ROM版)にまとめて、参加者に配布した。また、特に優れた発表に関しては国際的な学術誌(Superconductor Science and Technology)に本会議の特集号として掲載した。なお、若手研究者の今後の飛躍を期待して、会議での優秀な発表に対して9件のYoung Researcher Awardを授与した。
3. 今後の課題
超伝導エレクトロニクスは先端科学計測の分野で不可欠なものとなっており、種々の基礎科学分野の発展に大きく貢献してきた。本分野をさらに発展させるため、バイオ・材料分析などの先端計測システムから通信・情報システムに及ぶ先端エレクトロニクスシステムの研究開発が精力的に行われている。これらの学際的な研究をさらに進展させ、多くの実用システムへと展開していくことが望まれる。
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