「学術の社会的連携・協力の推進事業」に関する問い合わせ先

【問い合わせ先】
独立行政法人日本学術振興会
研究事業部 研究事業課 産学協力係

〒102-0083 東京都千代田区麹町5-3-1

03-3263-1728

研究開発専門委員会・先導的研究開発委員会

★研究開発専門委員会★
  委員会名 委員長 設置期間
(1)
放射線の生体影響の分野横断的研究
和 田 隆 宏
関西大学システム理工学部・教授
平成27.10.1~
平成30.9.30
(2)
多様性をイノベーションに繋ぐ要因の研究と新たな評価法の提案
鈴 木 和 代
京都大学医学部付属病院先制医療・生活習慣病研究センター・特定助教
平成30.4.1~
平成33.3.31
(3)
自律型・複合型AI先端計測の新しい価値創造
岡 本 和 也
山口大学大学院技術経営研究科・副研究科長・教授
平成30.4.1~
平成33.3.31

○放射線の生体影響の分野横断的研究
「放射線の生体への影響は、東京電力福島第一原子力発電所の事故を経験した今、国民的な関心事となっています。低線量・低線量率放射線の計測技術や計測機器の開発が必要とされ、医療利用の面では、放射線によってがんを診断し治療する際の被ばくの副作用を最小化するための研究開発が重要です。本委員会は、純粋に科学的な議論に基づく分野横断的な研究を支援し、産業界と学界からなる委員会での活発な意見交換を通して、放射線の影響に関する統合的研究を推進するための共通プラットフォームの構築を目指します。

○多様性をイノベーションに繋ぐ要因の研究と新たな評価法の提案
多様性がイノベーション創出に繋がると叫ばれて久しい。内閣府第5期科学技術基本計画においても、「科学技術イノベーションの基盤的な力の強化」を目的に女性研究者採用割合を指標としている。しかし、単なる数値目標設定は反発を招いている側面もあり、数値目標の設定を補完するために透明性のある評価指標が求められている。過去にイノベーションに寄与した女性研究者・技術者の事例は多数散見されるが、本委員会はこうした事例を質的に解析し、共通したイノベーション寄与要因を指標化(見える化)する。産学界が女性研究者・技術者のみならずあらゆる多様な人材の能力を生かす多角的な仕組みと透明性のある評価制度のためのポジティブ・アクションを具体化するために、基礎となる指標を提案することを目指す。

○自律型・複合型AI先端計測の新しい価値創造
コンピューターの指数関数的な進化と個人レベルに浸透したネットワーク環境はBig Dataを生み出し、AI(人工知能)技術と融和し社会構造に変革を起こしつつあります.我が国が高い産業競争力を誇る「検査・計測・分析技術」に対し、このAI技術との融合による新しい価値創造のあり方が問われています。本委員会では,技術的な解を得るため、各装置技術に注目した自律型とその複合型、両者から構成される未来型運用システムを考えます。これにより、従来の装置の枠を超えた全く新しいSolution/Operationとしての競争優位の姿を目指します。

★先導的研究開発委員会★
  委員会名 委員長 設置期間
(1)
マテリアル・インフォマティックスによるものづくりプラットフォームの戦略的構築
知 京 豊 裕
物質・材料研究機構・グループ長
平成28.4.1~
平成31.3.31
(2)
ナノ多孔性材料とその産業応用
大 久 保 達 也
東京大学大学院工学系研究科・教授
平成28.10.1~
平成31.9.30
(3)
未来を創造するイノベーションサイエンスの創成
橋 本 正 洋
東京工業大学環境・社会理工学院・教授
平成28.10.1~
平成31.9.30
(4)
食による生体恒常性維持の指標となる未病マーカーの探索戦略
阿 部 啓 子
東京大学大学院農学生命科学研究科・特任教授
平成28.10.1~
平成31.9.30
(5)
未来の原子力技術
芹 澤 昭 示
京都大学・名誉教授
平成29.4.1~
平成32.3.31

○「マテリアル・インフォマティックスによるものづくりプラットフォームの戦略的構築」に関する先導的研究開発委員会
材料科学は我が国が得意としてきた分野で多くの新材料開発を通じて世界の産業に貢献してきました。その材料科学はいま大きな転換点を迎えています。アメリカが進めるマテリアルゲノムプロジェクトに見られるように、計算科学を使った材料開発が加速され、自動計算や機械学習を使った材料設計が新材料を予測するまでになっています。また、既存のデータを使って新材料を予測するデータ駆動型材料開発も注目を集めています。その一方で求める機能から材料を予測する逆問題の解決法はまた端緒についたばかりです。実証データを蓄積するためのハイスループット材料実験やプロセス条件の共有化などまだ未可決の課題も山積しています。本研究開発委員会では、こうした材料研究の現状を踏まえ、材料開発において、今後、我が国が進むべき方向性を議論してまいります。

○「ナノ多孔性材料とその産業応用」に関する先導的研究開発委員会
ナノ多孔性材料とは、分子サイズ〜数ナノメーターの空間をその構造中に内包する材料です。これまでにナノ多孔性材料は、吸着剤、イオン交換剤、触媒等のプロセス材料としての利用が主でした。最近ではこれらに加え、健康・医療分野での利用に期待がかけられています。これまで、材料ごとにコミュニティーが異なり、分野を超えた創発的な展開が起こりにくい構造でした。本委員会では産学の第一線のメンバーが一堂に会し、ナノ多孔性材料を俯瞰できる場を創出し、それぞれの材料の特徴を活かした新たな応用展開を開拓したいと考えています。

○「未来を創造するイノベーションサイエンスの創成」に関する先導的研究開発委員会
イノベーションを通じて、社会課題を解決し、豊かな未来社会を構築するためには、自然科学や工学のみならず、人文・社会科学を含む広範な学術的叡智を動員し、学術体系として再構築することで、産官学のイノベーション創出機能を強化する必要があります。本委員会では、①イノベーションサイエンスの学理の構築と方法論の開拓、②イノベーションシステムの設計と実践、実装を担う人材の育成、③産官学のネットワークの構築による科学技術イノベーションを担う多様なステークホルダー間の関係深化、④科学技術イノベーションの推進機能の強化に向けて、産官学がともに議論し、新たな研究領域の開拓へと展開することを目指します。

○「食による生体恒常性維持の指標となる未病マーカーの探索戦略」に関する先導的研究開発委員会
超高齢社会(65歳以上の人口が全人口に21%を超えた社会:日本は26.6%(2015年))を「幸福な社会」とするためには、健康寿命の延伸と生活の質の改善が重要となります。これまでは、疾患に繋がるマーカーにより、境界領域のヒトの罹患リスクの低減を図ってきました。今回、境界領域のヒトだけでなく、より広く、自覚症状はないが身体状態に異常な兆候がある「未病な状態」を的確に把握することができれば、ヒトの健康の維持・増進に貢献することが可能となります。
本委員会では、ヒトの持つ生体恒常性に着目し、生体恒常性維持の指標となる未病マーカーについて、食のイノベーションをもたらす、グローバルな新たな研究分野として議論してまいります。

○「未来の原子力技術」に関する先導的研究開発委員会
2011年3月11日に発生した東電福島第一原子力発電所事故の教訓として私達は、専門家、事業者、一般市民との間の原子力リスクコミュニケーションが著しく欠如していることを学びました。本委員会では、若手研究者・技術者を集め、未来の原子力エネルギー利用についての相互理解や社会的合意形成を目指して、より広い視点に立って取り組むべき原子力技術分野を再検討し、社会と調和した原子力技術のあり方及び社会とのコミュニケーションをさらに進めるための方策を検討し、実践することを目的にしています。この取り組みは原子力賛成・反対のどちらかを目指すものではなく、合意形成のための双方の対話が十分でないことを憂慮し、相互理解や対話に必要な情報を共有するだけにとどまらず、市民との対話の場を設け、議論の活性化とその促進を目指すものです。また、このような活動を通じて、未来に向けた人材育成、若い世代のネットワーク構築を図りたいと考えています。