日本学術振興会賞

第9回(平成24年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第9回(平成24年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_池谷 裕二
池谷 裕二
(イケガヤ ユウジ)
IKEGAYA Yuji



生年 1970年 出身地 静岡県
現職 東京大学大学院薬学系研究科 准教授
(Associate Professor, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, the University of Tokyo)
専門分野 神経生理学、神経薬理学
略歴
1993年 東京大学薬学部卒
1995年 東京大学大学院薬学系研究科修士課程修了
1995年 日本学術振興会特別研究員-DC
1998年 東京大学大学院薬学系研究科博士課程修了
1998年 博士(薬学)の学位取得(東京大学)
1999年 東京大学大学院薬学系研究科助手
2006年 東京大学大学院薬学系研究科講師
2006年 科学技術振興機構さきがけ研究員兼任
2007年 東京大学大学院薬学系研究科准教授(現在に至る)
授賞理由
「機能的画像法を用いた脳回路システムの作動原理の解明」
(Clarification of the Cooperation Principle of Brain Circuitry Systems Using Functional Imaging)
  脳がその高次機能を発揮するためには、神経回路の同調的な興奮が必要である。しかし、近年展開が著しい、個別ニューロンのミクロな解析や、行動と脳の領域を対応させるマクロな解析に対し、両者の間をつなぐ中間レベルの脳研究は立ち遅れていた。
  池谷裕二氏は、大量のニューロン活動を一斉にモニターできる高感度の同時多点記録法を開発して脳機能を解析し、神経回路のネットワーク構造を明らかにするとともに、シナプス結合したニューロン間では応答の同時性が1,000万倍も高まること、樹状突起には同期ニューロンから入力を受ける微小領域があることなどを示し、多くの先駆的な成果をあげた。また、脳を構成する他の細胞種にもこの手法を適用し、脳血流の制御や、ニューロンとそれらを保護する支持細胞の相互作用などに関する新知見をもたらした。
  このように、池谷氏は脳回路システムの研究で画期的な成果をあげた脳科学研究の若手ホープであり、今後のさらなる展開が期待される。

第9回(平成24年度)日本学術振興会賞受賞者一覧へ戻る