日本学術振興会賞

第9回(平成24年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第9回(平成24年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_新倉 弘倫
新倉 弘倫
(ニイクラ ヒロミチ)
NIIKURA Hiromichi



生年 1972年 出身地 神奈川県
現職 早稲田大学理工学術院 准教授
(Associate Professor, Faculty of Science and Engineering, Waseda University)
専門分野 アト秒・高強度レーザー科学
略歴
1995年 京都工芸繊維大学繊維学部卒
1997年 京都工芸繊維大学大学院工芸科学研究科修士課程修了
1998年 日本学術振興会特別研究員-DC
2000年 総合研究大学院大学数物科学研究科博士課程修了
2000年 博士(理学)の学位取得(総合研究大学院大学)
2000年 カナダ国立研究機構博士研究員
2003年 日本学術振興会海外特別研究員
2004年 科学技術振興機構さきがけ研究員
2008年 科学技術振興機構さきがけ研究員
2010年 早稲田大学理工学術院准教授(現在に至る)
授賞理由
「アト秒時間分解能での分子の波動関数変化測定」
(Dynamical Measurements of Molecular Wavefunctions with Attosecond Time-Resolution)
  分子を構成する原子核や電子状態の変化を非常に短い時間で測定することができれば、詳細な化学反応の機構が解明ができるだけでなく、新しい反応の発見や新しい物質の創生にもつながる。20世紀末までに、フェムト秒(10-15秒)の時間での測定ができるようになったが、近年、アト秒(10-18秒)というさらに短い時間での測定が実現され、新しい研究分野が築かれつつある。
  新倉弘倫氏は、分子を構成する原子核や電子の運動をアト秒の時間で測定するために、レーザー光を測定対象とする分子に照射し、その分子自身から電子を引き出して測定の道具(プローブ)とする革新的な測定法を提案し、実証した。この測定法は、アト秒時間での分子測定を可能にした方法のひとつであり、アト秒の時間精度で分子内の原子核の運動を測定したり、電子の分布(波動関数)の変化を捉えたりすることに成功している。
  新倉氏は、アト秒化学において世界をリードしており、今後さらなる活躍が期待される。

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