日本学術振興会賞

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第8回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_市 大樹
市 大樹
(イチ ヒロキ)
ICHI Hiroki



生年 1971年 出身地 愛知県
現職 大阪大学大学院文学研究科 准教授
(Associate Professor, Graduate School of Letters, Osaka University)
専門分野 日本古代史
略歴
1995年 大阪大学文学部卒
1997年 大阪大学大学院文学研究科博士前期課程修了
1998年 日本学術振興会特別研究員-DC
2000年 大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位修得退学
2001年 博士(文学)の学位取得(大阪大学)
2001年 奈良国立文化財研究所研究員
2008年 国立文化財機構奈良文化財研究所主任研究員
2009年 大阪大学大学院文学研究科准教授(現在に至る)

授賞理由
「日本古代の木簡と交通制度」
(Wooden Tablets and the Transportation System in Ancient Japan)
 市大樹氏は、単独では断片的な内容を示すに過ぎない木簡資料を広範囲にわたって探し求め、詳細に分析することによって、中央集権国家の中枢としての都城、及び都城を中心とする日本古代の交通制度の実態を解明した。飛鳥・藤原木簡を用いて日本古代の都城の鮮明な像を描いた同氏の研究を通じ、日本古代史研究に顕著な前進が見られたのみならず、世界的に見ても7世紀後半から8世紀初頭にいたる都市像に関する貴重な事例が提供されたといえる。
 同氏は、木簡に書かれた文字情報に加えて、木簡の作成から廃棄に至るまでのモノとしての存在形態を視野に入れた「木簡学」の中心人物の一人でもあり、多くの研究者の協力を得つつ、「木簡学」の体系化を推進している。
 膨大な基礎作業をもとに研究を飛躍的に発展させた市氏は、若いながら木簡研究においてリーダーシップを発揮しており、今後の歴史学界、考古学界に大きく貢献することが大いに期待される。

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