日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第6回(平成21年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_後藤 由季子
後藤 由季子
(ゴトウ ユキコ)
GOTOH Yukiko



生年 1964年 出身地 東京都
現職 東京大学分子細胞生物学研究所 教授
(Professor, Institute of Molecular and Cellular Biosciences, The University of Tokyo)
専門分野 細胞生物学
略歴
1987年 東京大学理学部卒
1989年 東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
1991年 日本学術振興会特別研究員-DC(1992年よりPD)
1992年 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了
1992年 博士(理学)の学位取得(東京大学)
1993年 日本学術振興会特別研究員-PD
1993年 京都大学ウイルス研究所助手
1997年 日本学術振興会海外特別研究員
1998年 東京大学分子細胞生物学研究所助教授
2005年 東京大学分子細胞生物学研究所教授(現在に至る)

授賞理由
「細胞の増殖・生死・分化運命を制御するシグナル伝達機構の解明」
(Elucidation of Signaling Molecules Regulating Cell Fate)
 後藤由季子氏は、種々の細胞内シグナル伝達において中心的役割を果たしている「MAPキナーゼカスケード」の発見および制御機構の解明に大きく貢献した。同氏はまた、「原がん遺伝子」であるAktが細胞の生存に関わることのみならず、がんの悪性化に関連した細胞運動の制御にも関わることを明らかにした。脳発生において、神経幹細胞は時間軸に沿って順序よく異なる種類の細胞を産み出す事で、複雑かつ精緻な脳を構築するが、同氏はこの運命転換メカニズムの一端を明らかにした。同氏はさらに、神経幹細胞の自己複製や生存、分化を制御するシグナル伝達の解析を通じて脳初期発生のメカニズムの理解に貢献した。
 このように、同氏の研究は、様々な細胞内シグナル伝達機構を明らかにすることにより、細胞運命制御の基本的原理を解明しようとするものであり、生命科学の根幹にかかわる研究として今後更なる発展が期待される。

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