日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第6回(平成21年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_柴田 大
柴田 大
(シバタ マサル)
SHIBATA Masaru



生年 1966年 出身地 埼玉県
現職 京都大学基礎物理学研究所 教授
(Professor, Yukawa Institute for Theoretical Physics, Kyoto University)
専門分野 宇宙物理学、一般相対論
略歴
1989年 東京工業大学理学部卒
1991年 京都大学大学院理学研究科修士課程修了
1993年 京都大学大学院理学研究科博士課程中退
1993年 大阪大学大学院理学研究科助手
1994年 博士(理学)の学位取得(京都大学)
1998年 日本学術振興会海外特別研究員
2000年 東京大学大学院総合文化研究科助教授
2007年 東京大学大学院総合文化研究科准教授
2009年 京都大学 基礎物理学研究所教授

授賞理由
「数値的一般相対論の開拓およびその応用」
(Numerical Relativity and its Application)
 中性子星やブラックホール形成は、一般相対論的効果が顕著に現れる現象であるが、これらの問題を解くための方程式は大変複雑になる。柴田大氏は、一般相対論の基礎方程式であるアインシュタイン方程式を数値的に解き、ブラックホールの形成や重力波放出を伴うような一般相対論的天体現象の理論的解明に多大な貢献をした。特に、同氏は長時間安定に一般相対論の数値シミュレーションが行える新しい定式化を提案し、実際にその有効性を実証した。さらに、この定式化を用いて、連星中性子星の合体に関するシミュレーションを実行し、中性子星の合体の様子、ブラックホールの形成条件、発生する重力波の特徴などを解明した。これらは、「数値的一般相対論」と呼ばれる分野の本格的到来を導く記念碑的業績として世界的に高く評価されている。
 同氏は、的確な問題設定と独創的な計算手法を駆使して、一般相対論・相対論的宇宙物理の分野において今後も世界をリードしていくことが期待される。

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