日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第5回(平成20年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_若山照彦
若山 照彦
(ワカヤマ テルヒコ)
WAKAYAMA Teruhiko



生年 1967年 出身地 神奈川県
現職 理化学研究所発生・再生科学総合研究センター チームリーダー
(Team Leader, Center for Developmental Biology, Riken)
専門分野 繁殖生物学、生殖細胞工学
略歴
1990年 茨城大学農学部卒
1992年 茨城大学大学院農学研究科修士課程修了
1996年 東京大学大学院農学系研究科博士課程修了
1996年 博士(農学)の学位取得(東京大学)
1996年 日本学術振興会特別研究員-PD
1998年 ハワイ大学医学部研究員
1998年 ハワイ大学医学部助教授
2000年 ロックフェラー大学助教授
2001年 アドバンストセルテクノロジー社主任研究員
2001年 理化学研究所発生・再生科学総合研究センターチームリーダー(現在に至る)

授賞理由
「バイオテクノロジーによる新たな動物繁殖技術の開発」
(Development of Novel Biotechnologies for Animal Reproduction)
 若山照彦氏は、動物の核移植技術を用いて、世界で初めて体細胞からクローンマウスを作出すること、およびマウス体細胞からES細胞を樹立することに成功した。また、凍結乾燥した精子で繁殖を可能にするなど、畜産学における革新的な成果を得た。
 哺乳類における体細胞クローンの作出は、羊のドリーに続いて世界で2番目となったが、同氏のマウスにおける作出法は、顕微授精技術の導入、核の初期化の改善、染色体異常発生の防止など、種々の新たなアイデアを用いることにより、全く新しい体細胞クローン作出法を開発し、現在では種々の動物種で用いられる国際的スタンダード技術となった。また、マウス体細胞クローン胚から初めてES細胞を樹立した上で、パーキンソン病マウスの治療に成功するとともに、不妊マウスからES細胞を作出して子孫を誕生させるという新たな不妊克服法を示した。さらに、凍結乾燥精子を卵子内へ顕微授精後に胚移植を行って子を得られることを示し、精子のDNAさえ正常であれば受精・個体発生が可能なことを明らかにした。
 同氏の研究は世界の畜産学、畜産業へ大きなインパクトを与えてきたが、今後は再生医学や生殖医学への貢献も期待される。

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