日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第5回(平成20年度)日本学術振興会賞受賞者

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濡木 理
(ヌレキ オサム)
NUREKI Osamu



生年 1965年 出身地 東京都
現職 東京大学医科学研究所 教授
(Professor, The Institute of Medical Science, The University of Tokyo)
専門分野 X線結晶構造解析による構造生物学
略歴
1988年 東京大学理学部卒
1990年 東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
1990年 フランス・ストラスブール・ルイパスツール大学細胞分子生物研究所
1992年 日本学術振興会特別研究員-DC(1993年からPD)
1993年 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了
1993年 博士(理学)の学位取得(東京大学)
1994年 理化学研究所基礎科学特別研究員
1995年 東京大学大学院理学系研究科助手
2002年 東京大学大学院理学系研究科助教授
2003年 東京工業大学大学院生命理工学研究科教授
2008年 東京大学医科学研究所教授(現在に至る)

授賞理由
「遺伝暗号翻訳の動的機構の構造基盤」
(Structural Basis for the Dynamic Mechanism of Genetic Code Translation)
 濡木理氏は、遺伝暗号の翻訳過程において働く酵素が、高い特異性と精度をもって化学反応を進行させるメカニズムを、構造生物学的に原子レベルで明らかにした。すなわち、X線結晶構造解析によって、アミノアシルtRNA合成酵素が翻訳過程でtRNAを正確に認識するためには、tRNAが正しい長さにプロセシングされたのち、特異的な化学修飾によって機能性RNAとして成熟する必要があること、そして、この成熟tRNAとアミノアシル化において働く酵素とがRNA-タンパク質複合体を構成しつつ作用することを明らかにした。同氏のこの研究は、化学反応の途中過程にある分子構造をスナップショットとして段階的に捉えることによって、静的な構造解析から動的な反応機構を追跡することが構造生物学的に重要であることを示したものといえる。
 同氏の研究業績は、生命現象に関与する酵素が誤りなく機能を遂行する作動原理を動的な観点から構造生物学的に解明しようとするものであり、本研究の更なる発展が期待される。

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