日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第5回(平成20年度)日本学術振興会賞受賞者

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廣瀬 敬
(ヒロセ ケイ)
HIROSE Kei



生年 1968年 出身地 千葉県
現職 東京工業大学大学院理工学研究科 教授
(Professor, Graduate School of Science and Engineering, Tokyo Institute of Technology)
専門分野 高圧地球科学、地球惑星深部物質学
略歴
1990年 東京大学理学部卒
1992年 東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
1992年 日本学術振興会特別研究員-DC(1994年からPD)
1994年 東京大学大学院理学系研究科博士課程修了
1994年 博士(理学)の学位取得(東京大学)
1994年 東京工業大学理学部助手
1997年 日本学術振興会海外特別研究員
1999年 東京工業大学大学院理工学研究科助教授
2006年 東京工業大学大学院理工学研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「超高圧高温下における地球惑星内部物質の実験的研究」
(Experimental Study of Earth and Planetary Materials at Ultra-High Pressure and Temperature)
 地球内部は、中心部の金属コア、マグネシウム珪酸塩に富む岩石からなるマントル、表面を覆う薄い地殻に区分される。このうちマントルは、地震波の解析から上部マントルと下部マントルに大別され、またそれぞれは性質の異なる複数の層から成ることがわかっている。このうち、特に下部マントルの最下部域を構成する物質の詳細はこれまで長い間謎であった。
 廣瀬敬氏は、実験室でこの下部マントル最下部に相当する超高圧高温の状態を発生させる技術開発に成功し、そのような状態下では、下部マントル全域にわたって安定に存在出来ると一般に考えられていた珪酸塩ペロフスカイト相が、より高密度のポストペロフスカイト相に相転移することを発見した。これは、マントル最下部における地震波速度構造を説明し、またマントルとその内側のコアとのさまざまな相互作用を理解する上できわめて重要な成果となった。
 同氏は現在、地球のコア領域に相当する更なる超高圧高温実験を目指しており、その成果は、地球ばかりでなく、よりサイズが大きい惑星の内部構造の理解にも大きく寄与するものと期待されている。

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