日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第5回(平成20年度)日本学術振興会賞受賞者

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有田 伸
(アリタ シン)
ARITA Shin



生年 1969年 出身地 鳥取県
現職 東京大学大学院総合文化研究科 准教授
(Associate Professor, Graduate School of Arts and Sciences, TheUniversity of Tokyo)
専門分野 現代韓国社会研究、比較社会階層論
略歴
1992年 東京大学文学部卒
1995年 東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了
1996年 ソウル大学社会学科大学院研究生
2000年 成蹊大学アジア太平洋研究センター特別研究員
2002年 東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了
2002年 東京大学大学院総合文化研究科講師
2005年 博士(学術)の学位取得(東京大学)
2005年 東京大学大学院総合文化研究科助教授
2007年 東京大学大学院総合文化研究科准教授(現在に至る)

授賞理由
「教育と社会階層の日韓比較社会研究」
(Educational Structure and Social Stratification in Korea and Japan)
 有田伸氏は、韓国社会の多種多様な統計データあるいは調査データを用いた精緻な分析を通じて、日本との比較における韓国社会の教育と社会階層の関係構造の解明に、注目すべき成果をあげてきた。
 主著『韓国の教育と社会階層』は、韓国の教育と階層の時代変化およびその学歴社会化の特徴を踏まえながら、青少年の間での教育や職業への志望の持ち方など階層に関わる価値観における日本と韓国の共通性と異質性を詳細に分析し、韓国の青少年の方が教育や職業上の地位を単一の価値尺度で考えている度合いがより高いことなどを示しながら、韓国の極めて高い進学熱と教育機会の形式的平等化政策との関連の構造を明らかにした。この研究を中心とする同氏の韓国社会研究は、韓国内の研究者やメディアでも大きな関心を呼んでおり、格差問題や正規・非正規就労など韓国の教育、職業および階層構造を反省的に捉えなおす上で意義深い示唆を与えるものとして、高い評価を得ている。
 同氏の研究は、韓国だけでなく台湾・中国を含む東アジアの青少年の職業観・教育観・学歴社会観などに関する実証研究へと展開しつつあり、東アジアの教育と社会階層についての国際的な比較社会研究の発展に重要な役割を果たしている。

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