日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第4回(平成19年度)日本学術振興会賞受賞者

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芦苅 基行
(アシカリ モトユキ)
ASHIKARI Motoyuki



生年 1969年 出身地 大分県
現職 名古屋大学生物機能開発利用研究センター 教授
(Professor, Bioscience and Biotechnology Center, Nagoya University)
専門分野 植物育種・遺伝
略歴
1993年

鹿児島大学農学部卒

1995年 九州大学大学院農学研究科修士課程修了
1997年 日本学術振興会特別研究員-DC
1999年 九州大学大学院農学研究科博士課程修了
1999年 博士(農学)の学位取得(九州大学)
1999年 生物系特定産業研究推進機構派遣研究員
2000年 名古屋大学生物分子応答研究センター助手
2003年 名古屋大学生物機能開発利用研究センター助教授
2007年 名古屋大学生物機能開発利用研究センター准教授
2007年 名古屋大学生物機能開発利用研究センター教授(現在に至る)

授賞理由
「イネの生産性向上に関与する遺伝子の同定と優良新品種の作出」
(Identification of the Gene Regulates for Grain Production and Application of the Gene for Crop Breeding)
 芦苅基行氏は、イネの穂に稔る種子数や草丈を決定する遺伝子を分子遺伝学的な手法を駆使して単離し、これらの遺伝子が植物ホルモンであるサイトカイニンを分解する酵素や、他の植物ホルモンであるジベレリンの受容体の遺伝子であることを発見した。また、農業上有用な性質を有している遺伝子のみを人為的な遺伝子組換えすることなく高速導入するピラミディング育種法を開発した。
 同氏は、イネのゲノム情報を活用して効率的に農業上有用な性質を決定している遺伝子を単離する方法と、ピラミディング育種法との融合により、高収量で耐倒伏性の高い高品質イネ(コシヒカリ)の作出に成功した。同氏の植物ホルモンの研究は、植物育種学のみならず、植物生理学の発展に大きく貢献した。
 同氏は、迅速かつ確実な革新的育種法を確立し、きめ細かい多様な要請に応えるテーラーメード育種への途を切り拓いた。また、イネで得られる成果は、同じイネ科のコムギやトウモロコシにも応用可能であり、食料問題解決に関わる重要な研究として発展が期待される。

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