日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第4回(平成19年度)日本学術振興会賞受賞者

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西坂 崇之
(ニシザカ タカユキ)
NISHIZAKA Takayuki



生年 1968年 出身地 東京都
現職 学習院大学理学部 准教授
(Associate Professor, Faculty of Science, Gakushuin University)
専門分野 生物物理
略歴
1991年

早稲田大学理工学部卒

1993年 早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了
1993年 日本学術振興会特別研究員-DC
1996年 早稲田大学大学院理工学研究科博士課程修了
1996年 博士(理学)の学位取得(早稲田大学)
1996年 日本学術振興会特別研究員-PD
1998年 科学技術振興機構CREST研究員
2001年 情報通信研究機構研究員
2003年 学習院大学理学部助教授
2003年 科学技術振興機構さきがけ研究員兼任
2007年 学習院大学理学部准教授(現在に至る)

授賞理由
「1分子レベルにおけるタンパク質の構造と機能の相関メカニズムの解明」
(Single-Molecule Studies of Structure-Function Coupling in Protein Machines)
 西坂崇之氏は、生体としての機能活性を保ったままのタンパク質分子の「機能」と「構造」を捉える実験手法を開拓した。またその手法を用いて、回転するタンパク分子モーターを観察し、化学反応と分子の回転がどのように共役するのかを1分子レベルで画像化することに成功した。
 同氏は、偏向した光で蛍光分子を照射すると、その蛍光強度は蛍光分子と照射する光の振動方向との角度の関係で決定されることに注目した。着目する基質に結合させた蛍光分子の発光強度の時間変化を測定して、タンパク質の化学反応がどの触媒サイトで起こるかを1分子レベルで検出できる顕微鏡システムを完成させた。この装置を用いて、生体内のATP合成酵素の回転分子モーターであるF1-ATPase 1分子の回転とATPが結合・解離する化学反応過程を直接観察し、ATPの持つ化学エネルギーが回転エネルギーに変換される過程を明らかにした。
 同氏の研究の独自性・斬新性は、世界的にも高く評価されている。また、この新しい研究手法は、化学・生物・物理にまたがる学問領域へ極めて大きな波及効果を持つものとして期待されている。

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