日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第4回(平成19年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_大槻知忠
大槻 知忠
(オオツキ トモタダ)
OHTSUKI Tomotada



生年 1965年 出身地 大阪府
現職 京都大学数理解析研究所 准教授
(Associate Professor, Research Institute for Mathematical Sciences, Kyoto University)
専門分野 位相幾何
略歴
1988年

東京大学理学部卒

1990年 東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
1990年 東京大学理学部助手
1993年 博士(数理科学)の学位取得(東京大学)
1994年 東京工業大学大学院情報理工学研究科助教授
2002年 東京大学大学院数理科学研究科助教授
2003年 京都大学数理解析研究所助教授
2007年 京都大学数理解析研究所准教授(現在に至る)

授賞理由
「結び目と3次元多様体の不変量の研究」
(Invariants of Knots and 3-Dimensional Manifolds)
 蝶結びは紐の両端を引くと解けるが、固結びは解けない。この二つは本質的に異なる結び目として分類される。このような結び目や紐の絡み目の分類は、3次元多様体と呼ばれる空間構造の研究の大きな分野となっている。3次元多様体の分類のためには、適切な不変量が必要だが、フィールズ賞受賞者であるウィッテンの1989年の示唆をもとに、大槻知忠氏は結び目の不変量と3次元多様体の位相不変量を統一的に扱うことにより、3次元多様体の位相的性質を調べることを可能にした。
 特に同氏が共同研究者と発見したLe-Murakami-Ohtsuki不変量(LMO不変量)は、3次元多様体の位相的性質の解明にもっとも強力な手法とされており、3次元多様体の分類論の発展に大きく寄与した。また、同氏はこの分野のバイブルといわれる著書により若手研究者の育成に大きく寄与しており、今後の発展が大いに期待される。

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