日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第4回(平成19年度)日本学術振興会賞受賞者

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大越 慎一
(オオコシ シンイチ)
OHKOSHI Shin-ichi



生年 1965年 出身地 神奈川県
現職 東京大学大学院理学系研究科 教授
(Professor, Graduate School of Science, The University of Tokyo)
専門分野 物性化学、磁気化学、光物理化学
略歴
1989年

上智大学理工学部卒

1991年 上智大学大学院理工学研究科修士課程修了
1995年 東北大学大学院理学研究科博士課程修了
1995年 博士(理学)の学位取得(東北大学)
1995年 神奈川科学技術アカデミー研究員
1997年 東京大学先端科学技術研究センター助手
2000年 東京大学先端科学技術研究センター講師
2003年 東京大学先端科学技術研究センター助教授
2004年 東京大学大学院工学系研究科助教授
2006年 東京大学大学院理学系研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「磁気化学を基盤とした新規磁気物性の創出に関する研究」
(Design and Demonstration of New Magnetic Properties Based on Magneto Chemistry)
 大越慎一氏は、金属錯体においては結晶構造や次元性を自在に制御できることに着目し、独創的な強磁性金属錯体を合成することで、従来の磁性材料では観測されない新規な磁気的性質を持つ化合物を数多く創出した。
 同氏は、熱・湿度・光などの外部刺激に対し、磁極が2回反転したり負の保磁力を持つなど特異な応答を示すヘキサシアノ架橋型金属錯体の合成に初めて成功した。また、0~3次元の磁気構造をもつ集積型オクタシアノ金属錯体の合成を成し遂げた。さらに、錯体における知見を基に、金属酸化物として世界最高の保磁力を示す酸化鉄ナノ微粒子も合成している。
 同氏の分子磁性、光磁性分野における革新的研究成果は、物性科学に新しい視座を与えるものであり、国際的にも高く評価されている。また、世界最高の保磁力の金属酸化物磁性体の創出にみられるように、磁性科学の応用面への展開も期待される。

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