日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第3回(平成18年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_吉崎 悟朗
吉崎 悟朗
(ヨシザキ ゴロウ)
YOSHIZAKI Goro



生年 1966年 出身地 神奈川県
現職 東京海洋大学海洋科学部 助教授
(Associate Professor, Faculty of Marine Science, Tokyo University of Marine Science and Technology)
専門分野 水族発生工学
略歴
1988年 東京水産大学水産学部卒
1990年 東京水産大学大学院水産学研究科修士課程修了
1993年 東京水産大学大学院水産学研究科博士課程修了
1993年 博士(水産学)の学位取得(東京水産大学)
1993年 テキサス工科大学農学部博士研究員
1995年 東京水産大学水産学部助手
2003年 東京水産大学水産学部助教授
2003年 東京海洋大学海洋科学部助教授(現在に至る)

授賞理由
「生殖細胞移植による新たな魚類養殖技法の開発」
(Development of a Novel Fish-culture Method Using Germ-cell Transplantation)
 吉崎悟朗氏は、魚類の生殖細胞移植技術を駆使することで、“代理親魚養殖”と呼ばれる、全く新たな魚類生産技術の道を開いた。
 同氏は、ニジマスの始原生殖細胞(PGC)の可視化やその細胞を大量に単離・精製する技術を開発後、PGCをヤマメやイワナに移植し、ヤマメにニジマスの卵や精子を、イワナにニジマスの精子を生産させるとともに、ヤマメからのニジマス稚魚の生産を実現させ、新たな魚類生産技術を確立した。さらに、成体の精巣から単離した精原幹細胞を雌のふ化稚魚に移植することで、精子に分化することが運命付けられた細胞から機能的な卵を作出することに成功し、その性的可逆性について初めて明らかにした。また、PGCの凍結保存技術を確立するとともに、凍結したPGCから生きた魚類個体の生産を実現させた。
 これらの研究は絶滅危惧種の再生や優良品種の遺伝子資源の保存に極めて有効な知見であるとともに、今後、脊椎動物全般の生殖細胞の基礎生物学発展にも大きく貢献することが期待される。

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