日本学術振興会賞

過去の受賞者について

第3回(平成18年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_澤本 和延
澤本 和延
(サワモト カズノブ)
SAWAMOTO Kazunobu



生年 1967年 出身地 北海道
現職 慶應義塾大学医学部 助教授
(Associate Professor, School of Medicine, Keio University)
専門分野 神経発生・再生学
略歴
1990年 明治大学農学部卒
1992年 明治大学大学院農学研究科修士課程修了
1995年 日本学術振興会特別研究員-DC2
1996年 東京大学大学院医学系研究科博士課程修了
1996年 博士(医学)の学位取得(東京大学)
1996年 筑波大学基礎医学系助手
1997年 大阪大学医学部助手
2003年 慶應義塾大学医学部講師
2005年 慶應義塾大学医学部助教授(現在に至る)

授賞理由
「神経系の発生・再生過程における細胞の増殖・分化・移動」
(Cellular Proliferation, Differentiation and Migration in Neural Development and Regeneration)
 澤本和延氏は成体マウスの脳の中の側脳室周辺に新しく出来た神経細胞(ニューロン)の前方への移動が、脈絡叢(みゃくらくそう)から分泌されるタンパク質と上衣細胞の繊毛運動によって産み出される脳脊髄液流(のうせきずいえきりゅう)によって制御されるという全く新規のメカニズムを見出した。さらに正常時と傷害後の再生過程における、神経幹細胞・前駆細胞の増殖の機構、新生ニューロンの分化・生存維持・移動の機構の解明など、長年静的なものと考えられてきた成体脳において起きている神経細胞のダイナミズムを理解することに大きく貢献した。また、蛍光タンパク質を用いたレポーターにより、選択的な細胞分離法を確立したことは、神経系の細胞系譜の解析に大きな影響を与える重要な成果である。応用性においても大きな可能性を含む、独創的な研究である。

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