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日本学術振興会賞

第14回(平成29年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第14回(平成29年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_野中 哲士
野中 哲士
(ノナカ テツシ)
NONAKA Tetsushi



生年 1972年 出身地 東京都
現職 神戸大学大学院人間発達環境学研究科 准教授
(Associate Professor, Graduate School of Human Development and Environment, Kobe University)
専門分野 身体認知論、生態心理学
略歴

1996年
2005年
2008年
2010年
2010年
2010年
2012年
2014年

東京大学文学部卒
東京大学大学院学際情報学府修士課程修了
フランス国立社会科学高等研究院 Groupe de Recherche Apprentissage et Contexte 研究員
東京大学大学院学際情報学府博士課程修了
博士(学際情報学)の学位取得(東京大学)
吉備国際大学保健福祉研究所博士研究員
吉備国際大学保健福祉研究所准教授
神戸大学大学院人間発達環境学研究科准教授(現在に至る)

授賞理由
「身体―環境系における柔軟な行為制御の研究」
(Research on Flexible Action Control in Body-Environment System)

  野中哲士氏は、人間の日常的な技能の制御とその獲得メカニズムの研究において、柔軟な行為制御の過程の解明に大きく寄与した。
  人間の身体や、身体と環境との複雑な相互作用は、従来、行為制御を困難にする「問題」だと考えられてきた。しかし、野中氏はその複雑な相互作用こそが身体-環境系の組織化を可能にすると考え、行為の計測と独自の非線形動作解析手法を組み合わせ、身体—環境系における柔軟な行為制御の過程を明らかにした。例えば、石器制作における石の打割動作の研究では、石の縁の角度、打点から縁までの距離、打割に必要な運動量の間に不変的な関係が存在し、打割者が予測する石器の形状が打割行為の状態変化に因果的に作用することを示している。
  このような発見は、従来の心理学の枠組みを越えた、環境と行為を一つのシステムとして捉える理論的枠組みにより可能となった。野中氏は、身体性認知科学、人類学、実験心理学等を横断する独創的な研究領域の創出に大きく貢献している。

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