日本学術振興会賞

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_山田 泰広
山田 泰広
(ヤマダ ヤスヒロ)
YAMADA Yasuhiro



生年 1972年 出身地 岐阜県
現職 京都大学iPS細胞研究所 教授
(Professor, Center for iPS Cell Research and Application, Kyoto University)
専門分野 腫瘍病理学
略歴

1997年
1999年
1999年
2002年
2002年
2003年
2006年
2008年
2008年
2009年
2012年

岐阜大学医学部卒
岐阜大学大学院医学系研究科博士課程中退
岐阜大学医学部第一病理学講座助手
博士(医学)の学位取得(岐阜大学)
日本病理学会専門医
マサチューセッツ工科大学(文部省在外研究員)
岐阜大学大学院医学系研究科講師
科学技術振興機構さきがけ研究者(兼任)
岐阜大学大学院医学系研究科准教授
京都大学iPS細胞研究センター/iCeMS主任研究員
京都大学iPS細胞研究所/iCeMS教授(現在に至る)

授賞理由
「生体内細胞初期化技術の開発とそのがん細胞運命制御への応用」
(Development and Application of in vivo Cellular Reprogramming Technology for Regulating Cancer Cell Fate)

  山田泰広氏は、細胞のリプログラミング技術を応用し、癌細胞のエピゲノム変化とその制御に関する研究に取り組み、マウス生体内における細胞初期化因子の誘導による「生体内体細胞初期化モデル」を開発した。このマウスモデルに発生したヒト小児腎芽腫(ウイルムス腫瘍)様腫瘍において、原因遺伝子と言われる癌抑制遺伝子(WT)に変異を伴うことなく、エピゲノム変化により癌化することを見出した。さらに、癌細胞からinduced pluripotent stem (iPS)細胞を作成し再分化させることにより、癌細胞を非癌細胞へと運命転換させることに世界で初めて成功した。この発見は、クロマチン修飾の改変に依存する発癌過程の存在を示唆している。さらに、この成果がウイルムス腫瘍にとどまらず一般化できれば、リプログラミング技術による癌細胞運命制御の可能性、つまり、癌細胞を正常細胞に運命転換させることによる癌の新規治療戦略の可能性を示すものである。

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