日本学術振興会賞

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_吉田 直紀
吉田 直紀
(ヨシダ ナオキ)
YOSHIDA Naoki



生年 1973年 出身地 兵庫県
現職 東京大学大学院理学系研究科 教授
(Professor, Graduate School of Science, The University of Tokyo)
専門分野 宇宙論
略歴

1996年
1998年
1998年
2001年
2002年
2002年
2003年
2004年
2008年
2012年
2014年

東京大学工学部卒
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了
スウェーデン王立工科大学工学系研究科修士課程修了
ハーバード大学天文学科博士研究員
マックスプランク宇宙物理学研究所博士課程修了
Ph.D.(天文学)の学位取得(ミュンヘン大学)
日本学術振興会特別研究員-SPD
名古屋大学理学研究科助手
東京大学数物連携宇宙研究機構特任准教授
東京大学大学院理学系研究科教授(現在に至る)
科学技術振興機構CREST研究代表者

授賞理由
「大規模数値シミュレーションに基づく初期宇宙での構造形成の研究」
(Large-Scale Numerical Simulations of Structure Formation in the Early Universe)

  吉田直紀氏は、宇宙初期の構造形成について大規模数値シミュレーションにより系統的な研究を行い、この分野におけるリーダーとして活躍を続けている。
  とくに、初期宇宙のわずかな密度揺らぎから第一世代の星が形成される過程についての考えうるすべての物理的・化学的過程を取り込んだシミュレーションは、顕著な業績である。原始星成長の自己抑制機構を発見するほかに、第一世代星の多くは太陽の数十倍から百倍になることを予言した。また電波や可視・近赤外光での探査によって第一世代星の痕跡を捉える重要な提案を行い、宇宙物理観測分野に大きな影響を与えている。その予言は初期宇宙の研究に新時代を開き、重元素の少ない星の観測などにより支持されている。一方、共同研究者とシミュレーションコードGadgetを開発し、分野の発展に大きく寄与した点も高く評価されている。
  以上の通り、吉田氏の業績は宇宙初期構造形成の研究に大きく資するものである。

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