日本学術振興会賞

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_川口 大司
川口 大司
(カワグチ ダイジ)
KAWAGUCHI Daiji



生年 1971年 出身地 東京都
現職 東京大学大学院経済学研究科 教授
(Professor, Graduate School of Economics, The University of Tokyo)
専門分野 労働経済学
略歴

1994年
1996年
2002年
2002年
2002年
2003年
2004年
2005年
2007年
2013年
2016年

早稲田大学政治経済学部卒
一橋大学大学院経済学研究科修士課程修了
大阪大学社会経済研究所講師
ミシガン州立大学大学院経済学研究科博士課程修了
博士(経済学)の学位取得(ミシガン州立大学)
筑波大学社会工学系講師
筑波大学大学院人文社会科学研究科講師
一橋大学大学院経済学研究科助教授
一橋大学大学院経済学研究科准教授
一橋大学大学院経済学研究科教授
東京大学大学院経済学研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「日本の労働市場における不平等に関する計量経済学的研究」
(Econometric Analysis of Inequality in Japanese Labor Market)

  雇用機会、賃金、あるいは学力に関する格差問題にとって、労働市場における多様な不平等の形成と動向のメカニズムを解明することが重要な研究課題となっている。川口大司氏の研究は、政府や研究機関が作成している大規模マイクロデータと最先端の計量経済学的分析手法を組み合わせ、精緻な実証研究を行うことで、それらの不平等が形成される要因と構造に関する数多くの新しい知見をもたらしてきた。
  具体的には、川口氏は、日本における賃金分布が安定的に推移してきた要因、自営業と賃金労働者との賃金プロファイルの違いをもたらすメカニズム、大卒・高卒の賃金格差に関する日米の違いをもたらす要因、日本における非正規労働者の増加の要因、長期雇用と年功型賃金の重要性が低下していった要因、教育水準や性別などによる賃金格差の時系列変化をもたらした要因など、現代日本の労働市場における格差をもたらすさまざまな構造について、それらのメカニズムを実証的に明らかにした。
  このような川口氏の研究は日本の労働市場改革に対する建設的な政策論につながるものであり、労働経済学の発展に重要な貢献をしている。

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