日本学術振興会賞

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞の受賞者決定について

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞受賞者

photo_松崎 政紀
松崎 政紀
(マツザキ マサノリ)
MATSUZAKI Masanori



生年 1971年 出身地 東京都
現職 東京大学大学院医学系研究科 教授
(Professor, Graduate School of Medicine, The University of Tokyo)
専門分野 神経科学
略歴

1994年
1996年
2001年
2001年
2002年
2005年
2008年
2010年
2015年
2016年

東京大学理学部卒
東京大学大学院理学系研究科修士課程修了
東京大学大学院医学系研究科博士課程修了
博士(医学)の学位取得(東京大学)
岡崎国立共同研究機構生理学研究所助手
東京大学大学院医学系研究科疾患工学生命センター助手
東京大学大学院医学系研究科疾患工学生命センター准教授
自然科学研究機構基礎生物学研究所教授
東京大学大学院医学系研究科委嘱教授
東京大学大学院医学系研究科教授(現在に至る)

授賞理由
「光技術を用いた大脳可塑性機構の研究」
(Study of Cortical Plasticity Employing Optical Methods)

  記憶や学習は、脳の神経細胞をつなぐシナプスの変化により多数の神経細胞の集団活動が変化して起こると考えられている。シナプスが変化する能力、すなわち可塑性と、シナプスの構造や特性との関係を調べることは、シナプスが微小でかつ脳組織に立体的に密集していることから困難であった。
  松崎政紀氏は、3次元中の1点を励起・観察可能な2光子顕微鏡と、光照射により生理活性化する小分子を用い、立体的に密集した微小なシナプスを部位選択的に刺激・観察する方法を開発した。これを用いて繰り返し刺激によるシナプスの変化を観察し、機能・構造と可塑性との関係を明らかにした。また、生きている哺乳類脳皮質を長期間にわたり記録し続ける技術を確立し、学習による行動向上に伴った深い層での記憶集団の形成など、高次の脳機能による変化を明らかにした。
  これらの業績は、脳の本質的な機能の解明に大きく貢献するものである。

第13回(平成28年度)日本学術振興会賞受賞者一覧へ戻る